本記事では、仮想通貨取引に興味があるという方に向けて、仮想通貨の一つであるリップル(XRP)をご紹介します。

リップルの特徴や、どのような点でメリットがあるのかといったことを解説しますので、ぜひご活用ください。

|リップルとは

出典:https://ripple.com/

リップルは、米カリフォルニア州に本社を置くリップル社が開発した送金ネットワーク、「リップルネット」上で使用される仮想通貨です。

通貨単位XRP
主な取引所DMM Bitcoin bitFlyer GMOコイン Coincheck
発行可能上限数1000億枚
コンセンサスアルゴリズムプルーフ・オブ・コンセンサス
時価総額ランキング6位
公式サイトhttps://ripple.com/

|リップルの特徴

リップルは、他の仮想通貨にはない特徴が多くあります。

中央集権型の仮想通貨

ビットコインやイーサリアムなどの多くの仮想通貨は、「分散型」と呼ばれています。

明確な管理者が存在せず、あらゆる決定や変更はコインに関わる不特定多数の参加者たちによって決められます。

一方リップルは、発行元であるリップル社が管理・運営を行っている中央集権的な仮想通貨です。

リップル社自身が全リップルの半分以上を保有し、取引やスペックの変更などの変更を主導します。

XRP Ledgerを使用

多くの暗号資産に使用されているブロックチェーン技術は、リップルでは使用されていません。

代わりに、XRP Ledgerと呼ばれる独自の決済システムに取引が記録されます。

ブロックチェーン技術が個人の利用を想定して開発されたのに対して、XRP Ledgerは主に金融機関や法人が使用することを想定した台帳です。

リップル(XRP)はマイニングを採用していない

多くの暗号資産では、マイニングと呼ばれるシステムが用いられています。

これは、暗号資産取引を処理し、その対価として対価として、新規発行される暗号資産を受け取る一連の作業のことです。

一方リップルでは、新規に通貨を発行せず、取引の処理もリップル社によって行われるため、マイニングが存在しません。

|リップルのメリット

ここからは、リップルで取引することのメリットをご紹介します。

国際送金が低コストになる

リップルは、取引する際に通貨自体をやり取りするのではなく、IOU取引という仕組みを利用して決済します。

IOUとは借用証明書のことです。

この取引では、例えば他者に100 XRPを送付した場合、実際にXRPを送付するのではなく、Bは100 XRPを受け取ることができる権利をIOUとして発行します。

このIOUによって残高が書き換えられることで、送金が成立します。

この仕組みを用いることで、海外への送金速度が速く、手数料も格安になります。

また、取引の承認スピードも非常に早くなります。

送金がシンプルになる

一般的に海外に送金する際には、「コルレス銀行」と呼ばれる金融機関を仲介しなければいけません。

ですので、送金元の国内銀行→コルレス銀行→送金先の国内銀行といった形で経由する必要があります。

コルレス銀行を経由するたびに手数料が加算されるうえ、各コルレス銀行で手続きが必要となるため、その分遅くもなります。

一方リップルは、コルレス銀行を経由しなくても送金できるため、海外送金の手続きを議場に簡略化することができます。

日本円をリップルに替えてアメリカに送金し、アメリカでリップルをドルに替えるといった形にすれば、手数料や時間を大幅にカットすることができます。

世界中の金融機関と提携している

リップル社が提供する国際送金ネットワークである「RippleNet」には、世界40か国以上、300社以上の金融機関が参加しています。

現在でも多くの銀行や送金業者がリップルとの提携を進めており、日本では「みずほ」や「三菱UFJ」「SBIホールディングス」などが提携を発表しています。

|リップル(XRP)の価格動向

ここでは、今までのリップルの価格推移を簡単にご説明します。

時期価格変化要因
2017~20180.008ドル→2~3ドル・SBI Ripple Asiaによる実証実験で、送金に利用できることが確認された。 ・「Ripple Net」が多くの企業で採用されるようになった
2018~20202~3ドル→0.2ドル・仮想通貨全体が下落傾向
2020~20210.2ドル→1~2ドル・仮想通貨全体が回復傾向 ・エルサルバドルがビットコインを法定通貨化するなど、仮想通貨関連のポジティブなニュースが多かった
2021~20221~2ドル→0.3ドル・仮想通貨全体が下落傾向

|リップル(XRP)の歴史

2012OpenCoin社(現リップル社)が設立 
2013リップル発行発行上限1000億枚が全てこの時点で発行。
2020バンク・オブ・アメリカがリップルネットに参加  バンク・オブ・アメリカはアメリカで2番目の規模の金融機関
2020アメリカの証券取引委員会(SEC)がリップル社を提訴提訴理由:中央集権的に管理されているリップルは有価証券であり、有価証券としての登録を経ずにリップルを販売するのは違法である。       現在まで裁判は未決着。

|リップルの将来性

ここからは、リップルの将来性について解説します。

株式市場への上場の可能性

リップル社は、これまでに何度かIPOの実施を示唆をしています。

株式市場への上場を行えば、リップル社はより多くの開発資金を調達できるようになります。

提携企業の増加

リップルを活用した国際送金サービスを取り入れている金融機関は世界中で着々と増えてきています。

この送金ネットワークが広がれば広がるほど、その基軸通貨であるリップルの価値も安定していくと考えられます。

サイドチェーンの活用

リップル社は2021年に、リップルの分散型台帳XRPLへのサイドチェーン追加を目指すことを表明しました。

サイドチェーンを追加できるようになれば、リップルのブロックチェーンの技術を活かしながら、また別の通貨を新規発行できるようになります。

そうなれば、今後さらに幅広い場面でリップルが活用されることが期待できます。

|まとめ

リップルは、数ある仮想通貨の中でも国際送金という独特の価値を持っており、実際に数多くの金融機関と提携しています

SECからの訴訟に関する動向に注意は必要ですが、大きな将来性のある仮想通貨です。