メタバースには多くの企業が興味を示しています。実際にここ数年でメタバースを活用する企業は増加したのではないでしょうか。

その中で、世界的大手であるGoogleはメタバースに参入するのかどうか気になるという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、実際に今日までGoogleはどんな取り組みをしているのか、今後どのような展開をGoogleが考えているのかを解説します。

また、大手IT5社である「GAFAM」のメタバースへの取り組みについても最新情報をまとめていきます。ぜひ最後までご覧ください。

※メタバースについては過去の記事と動画で紹介していますので、併せてご覧ください。

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|Googleのメタバースに関する取り組み

早速本題に入りますが、Googleはメタバースに対して現状でどのような姿勢をとっているのでしょうか。

近年の取り組みから紐解いていきます。

ARデバイスを開発中?

Googleは昔からARデバイスに注目しています。

過去には2012年にARグラスを発表したり、最近ではスマートグラス分野の企業であるNorth Inc.を買収することに成功したりと、ARデバイスにおいて関心が高いことが伺えます。

また、現在ではGoogle MapでもARナビが使用できますよね。

※ARナビについては過去の記事でご紹介しています。

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こういったことから、Googleは「メタバース」に注力するというより、「AR」を軸にして世界に革新をもたらすのではと考えられます。

Google CloudはKDDIと協業

Google Cloudは、2023年3月にKDDIとの協業を発表しています。

これにより、今後2社の技術を結集させた数々のサービスの実現が期待されているようです。

5GやXR、さらにはYoutubeも活用するということで、今後が楽しみですね。

|その他GAFAMの動向は?

さて、Googleの動向が理解できたところで、その他GAFAMの動向について解説します。

GAFAMとは、世界で影響力を持つ大手IT企業5社の頭文字をとった総称です。

・Google

・Apple

・Facebook(現:Meta)

・Amazon

・Microsoft

の5社で構成されています。

Google以外の5社がメタバースについてどのように考えているのか、どのような取り組みをしているのか気になりますよね。

ここではGoogleを除く4社の動向についてご紹介していきます。

各社によって方向性が異なりますので、その違いも含めて見ていきましょう。

Apple

最近のAppleといえば、遂にAR/VRヘッドセットを発売することで話題となりましたよね。

iPad上にあるほとんどのアプリの起動が可能で、かつ没入感のあるデバイスになると噂されていますが、いよいよ2023年中には詳細も発表されるそうです。

そんなAppleのメタバース参入について、現時点ではほぼ「なし」と言っていいでしょう。

最大の理由として、Appleはデバイスに強みを持っているため、自社デバイス前提のメタバースではないとAppleとしての強みを発揮できなくなってしまうのです。

ただ、先述したAR/VRヘッドセットが発売されることで、メタバース参入のハードルは一段階低くなったのではないでしょうか。

ただ、CEOのティム・クック氏は、ARには注目しているもののVRやメタバースに対しては数々の課題があると過去に語っています。

オランダのニュースメディアBrightのインタビューに対して、メタバースが何であるか一般人には理解できていないだろうという見解を示しています。

ですので、ARへの可能性はありますが、メタバースに対しての姿勢はやや消極的ということになるでしょう。

Facebook(現:Meta)

FacebookはMetaへ社名を変更したことが記憶に新しいですね。

FacebookおよびinstagramのSNS、MetaQuestをはじめとするVR機器にも力を入れている企業です。

そして、メタバースへの参入もGAFAMの中でも積極的に取り組んでいます。

バーチャル会議空間「Horizon Workrooms」は近年のリモートワーク需要に適応したメタバースで、今後もアップデートが予定されています。

※以前のメタバース参入状況については過去記事で触れています。

Facebook改め「meta」が目指すメタバースの世界とは?
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しかし、2022年はMetaのメタバース事業は通期で大きな赤字となりました。

また、1万人以上の大規模なリストラも実施され、非常に厳しい1年となってしまいました。

ただ、CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は、2023年も引き続きメタバースには投資していく考えを示しています。

長い目でメタバース事業を育てていきたいということで、2023年は赤字幅が更に大きくなることが既に想定されているようです。

Amazon

Amazonといえば、ショッピングサイトをイメージされる方が多いのではないでしょうか。

他にも動画視聴サービスなどを提供しています。

そんなAmazonは、メタバース業界に積極的に参入はしていません。

しかし、全く無縁というわけでもありません。

Amazonとメタバースを結びつけることはほとんどないかと思いますが、なぜ無縁ではないのでしょうか?

それは、AmazonのAWS(Amazon Web Services)というクラウドサービスの存在です。

メタバース空間ではClusterに採用されており、メタバース内で行われる様々なデータ通信および開発に利用することができます。

また、先述したMetaもAWSとの連携を強めているようです。

このAWSは今後メタバース人気が加速すれば需要もさらに高まることが考えられます。

ですので、Amazonはメタバースに間接的にかかわりを持っています。

Microsoft

Microsoftは言わずと知れたソフトウェア企業です。

2014年には有名ゲームであるマインクラフトを買収しており、仮想空間には以前から興味を示していたと言えるでしょう。

そんなMicrosoftも、既にメタバースに参入しています。

個人向け・ビジネス向け・産業向けの3つに分類しており、特に産業向けのメタバースに力を入れているようです。

今後もこの傾向は続くものと考えられます。

また、ビデオ会議ツールのTeamsをメタバースとして拡張した「Mesh for Microsoft Teams」を開発しています。

ビデオについてオンオフしか選択肢がなかったところにアバターという選択肢を加えることで、コミュニケーションの可能性を広げることに成功しています。

今後「Mesh for Microsoft Teams」はビデオ会議だけでなく、メタバースの一面を活用してイベント等での活用が期待されています。

Microsoftのメタバース参入状況の詳細は過去記事でもご紹介しております。

マイクロソフトのメタバース戦略や参入状況は?最新の動向も紹介
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|まとめ

今回はGoogleおよびGAFAM全体としてメタバースに対してどのような考えを持っているか、どのような取り組みをしているのかについて解説しました。

各社の得意分野を活かすことができるような取り組みが見えてきたのではないかと思います。

世界に影響を及ぼす5社ということもあり、GAFAMの動向次第では世界全体を揺るがすような改革が起こりうる可能性もあるでしょう。

ぜひ今後もGAFAMに注目してみてくださいね。