2022年は「メタバース元年」とも呼ばれ、様々なメタバースプラットフォームが注目を浴びました。
その中でも高い人気を誇るのが「Spatial(スペーシャル)」というアメリカのスタートアップが開発したメタバースです。
本記事では、Spatialの特徴や使い方、料金体系などを初心者でもわかりやすくご紹介します。
記事後半ではSpatialの始め方を画像付きで解説し、比較検討のために類似メタバースプラットフォームもご紹介しています。
最後までお読みいただければ、話題のメタバース「Spatial」がどんなメタバースなのかが直感的に理解できます。
今後のビジネストレンドになり得るメタバースをSpatialを通して体験してみましょう!
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目次
|メタバースのSpatial(スペーシャル)とは?
出典:Spatial公式サイト
「Spatial(スペーシャル)」は、2016年に設立されたアメリカのスタートアップ「Spatial社」が提供するブラウザ型メタバースプラットフォームです。
「cluster(クラスター)」「Roblox(ロブロックス)」「VRChat」など、現在では多くのメタバースプラットフォームがリリースされていますが、Spatialはその中でもビジネス利用に特化しています。
バーチャル空間上でのリモート会議機能が充実しており、各チームのプロジェクトの進捗状況を簡単に把握できるような機能も標準で搭載されています。
そのため、日本でもIBMジャパンなどの大手企業の他にも、monoAI technology(モノアイテクノロジー)、STYLYといった注目のメタバーススタートアップ企業で活用中です。
もちろん、一般的なメタバースプラットフォームとしての機能も搭載されており、個人利用にも対応しているのでご安心ください。
最近ではゲーム市場にも進出を試みるなど、Spatialは今後も利用の幅が広がる将来性の高いメタバースプラットフォームの1つといえるでしょう。
Spatial(スペーシャル)のログインはこちらのリンクから!
商用利用可能なのでビジネス価値が高い!
最近では著作権に関する規制が世界的に強まっており、商用利用が禁止されているメタバースプラットフォームも少なくありません。
しかし、Spatialは基本的に商用利用が許諾されています。つまり、企業や個人がSpatialを通じて収益化することができるのです。
そのため、仮想空間内でセミナー、ワークショップ、展示会、音楽ライブなどのイベントを開催することが可能です。
他にも、マーケティング戦略にSpatialを活用しても良いですし、ブランディング戦略に組み込むこともできます。
料金プランについては後述しますが、無料プランであっても有料プランであっても同様に商用利用可能なのも嬉しいポイントです。
マルチデバイス対応だからスマホでも使える!
Spatialはブラウザ型のメタバースプラットフォームなので、PCはもちろんスマホやタブレットでもアクセス可能です。
そのため、場所を選ばずに仮想会議やイベント、展示会などに参加できます。ただし、比較的古い端末だと画面がカクカクするなどの不具合も報告されています。
画面の大きさもあるので、やはり存分に楽しむのならPCからのアクセスがおすすめです。
なお、Spatialの推奨スペックは以下の通りです。
- CPU: Core i7以上、またはRyzen 7
- メモリ: 最低8GB、推奨16GB、さらに快適な体験のためには32GB
- GPU: GeForce RTX 3060以上
スマホから利用する場合は、以下のダウンロードサイトから使用しているOSのアプリをインストールしてください。
日本語には対応していないので英語インターフェースに慣れる必要あり!
Spatialは基本的に全て英語表記のインターフェースです。そのため、使っていくうちに英語のインターフェースに慣れる必要があります。
ただし、マニュアルは日本語表記されているので、基本的な操作や機能の理解に困ることはありません。
仮に英語が読めなくても、現在ではGoogle翻訳をはじめとした無料翻訳ツールが数多くあります。
また、ChatGPTやGeminiといった生成AIでもすぐに翻訳することが可能です。
生成AI系の翻訳ではスクショを貼り付けるだけで翻訳してくれるので、利便性を重視するのなら生成AI系のサービスがおすすめになります。
そもそもメタバースとは
メタバースとは、簡単にいえば「仮想空間」のことです。
メタバース空間には世界中からアクセスでき、ユーザーはアバターを用いて自由に移動したり、コミュニケーションをとることができるので、現実世界により近い状態でWeb上での活動が可能です。
現実世界と同じような活動が行えるので、エンターテインメント、教育、ビジネス、医療、デザインなどの分野で活用されることが想定されています。
現在さまざまな分野、企業がメタバース市場に進出しており、今後の社会の変革につながる可能性を秘めています。
|Spatial(スペーシャル)のメタバースでできること5つ
出典:Spatial公式YouTubeチャンネル
ここまで、Spatial(スペーシャル)の基本的な情報をご紹介してきました。
ここからは更に具体的に、Spatialのメタバースでできることをみていきましょう。
①世界中の人とイベントを通してコミュニケーション
Spatialでは多種多様のイベントが開催できます。
例えば、ビジネスセミナーを通して自社の商品をPRしてもいいですし、アートの展示会や音楽コンサートをバーチャルで実施することも可能です。
また、教育用のワークショップやインタラクティブな学習セッションを開催して、世界中の参加者とリアルタイムで交流することもできます。
従来ではこういったイベントを開催するには、多くの費用と労力が必要でした。
しかし、Spatialを利用することで物理的な場所に依存しないため、場所を借りる費用や装飾、交通といった諸経費を大幅に削減できます。
加えて、世界中のどこからでもアクセスできるため、参加者の範囲を広げることが可能になります。
②仮想オフィス機能が多いのでリモートワークができる
Spatialには仮想オフィスとしての機能が豊富に取り揃えれれています。
参考までに、Spatialで利用できる仮想オフィス機能は以下の通りです。
- ビデオ通話
- 音声通話
- テキストチャット
- スクリーン共有
- ビデオアップロード
- 画像アップロード
- 3Dモデルのアップロード
- デジタルスティッキーノート(付箋機能)
- デジタルホワイトボード
- 仮想空間のカスタマイズ
- 多様なテンプレート
- PC、モバイル、VRヘッドセット対応
- セキュリティ対策とデータ保護
- 小規模から大規模イベントの対応
上記のような機能がリアルタイムで利用できるので、現実のオフィスと変わらないような働き方が実現できます。
③自撮り写真から3Dアバターが作れる
SpatialはReady Player Meというプラットフォームと連携しており、スマホなどで撮った自撮り写真をもとに3Dアバターが作成できます。
メタバースプラットフォームにおいて、アバターというのはいわば自分の分身です。そのため、なるべくアバターの精度にはこだわりたい人も非常に多いかと思います。
しかし、アバターのカスタマイズは初心者にとっては非常に難しいものでもあります。
例えば、3Dモデリングやテクスチャマッピングなど、アバターを一から自分で作成しようとすると、専門的な技術やソフトウェアの知識が必要です。
これには時間もかかりますし、学習曲線も急であるため、多くの初心者が挫折してしまうことも少なくありません。
しかし、Spatialは自撮り写真をアップロードするだけなので、数分以内に自分に似た3Dアバターを作成可能です。
もちろん、服装や髪型、アクセサリーといった外見のカスタマイズも可能なので、自分の個性やスタイルをアバターに反映させることもできます。
「アバターの作成がめんどくさい!」という人には非常に嬉しい機能といえるでしょう。
④3DCGツールを利用すれば独自のワールドも作れる
SpatialはUnityを利用したSpatial Creator Toolkitというソフトウェア開発キットで作成されているので、一定の3Dモデリングスキルを有していれば独自のワールドも作成できます。
以下は、Spatialで利用できる3DCGツールです。
- Unity:高度なビジュアルとメタバースコンテンツの作成が簡単にできる
- Blender:glTFやFBX形式でエクスポートされたBlenderモデルがサポートされている
- Autodesk Maya:Mayaで作成されたファイルは、Blenderを介してglTF形式に変換してからSpatialで使用することが可能
- 3ds Max:3ds Maxで作成されたモデルも、適切なフォーマットにエクスポートすることでSpatialで利用可能
- Cinema 4D:ライティングを焼き付けた後、Cinema 4Dからのモデルも使用できる
ただし、独自のワールドを作成するには一定の3Dモデリングスキルが必要です。
専門的な知識がある方は独自のワールドを作成してビジネスに利用することもできます。
⑤Metamaskと連携すればNFT作品を展示できる
SpatialはMetaMask(メタマスク)と連携しており、ユーザーがMetaMaskウォレットを使ってNFTの表示や管理を行うことが可能です。
この機能を利用することで、ユーザーは自分のNFTコレクションをSpatial内で展示し、他のユーザーと共有することができます。
具体的には、MetaMaskアカウントをSpatialに接続して、NFTをルームに追加し、展示することができます。
しかし、Spatial自体はNFTの売買プラットフォームとしての機能は提供しておらず、主に展示や表示のためのプラットフォームとして機能しています。
つまり、NFTの売買を直接Spatial上で行うことはできませんが、NFTを展示して他のユーザーが見ることは可能です。
|Spatial(スペーシャル)は無料?料金体系について
結論から言うと、Spatial(スペーシャル)は無料で利用可能です。
ただし、いくつかの注意点があるので無料プランと有料プランの違いについて、以下で詳しくみていきましょう。
(参考:Spatialプライシングページ)
簡易的なVR会議機能などは無料で利用可能
Spatialは簡易的なVR会議機能などは無料でも利用可能です。
具体的には、無料プランでは以下の機能が利用できます。
機能 | 詳細 |
公共スペースのホスティング | NFTアート展示会、バーチャルミートアップ、その他のライブイベントを開催可能 |
コンテンツのワンクリックアップロード | 画像、動画、3Dファイルをワンクリックでアップロード可能 |
最大ルームキャパシティ | 一つの部屋で最大50人までホスト可能 |
アップロード制限 | 500MBまでのファイル |
カスタム3D環境 | スペース用にアップロードまたは購入するカスタム3D環境を設定可能 |
ログインオプション | MetaMask、Google、Apple、Microsoftを使用してログイン可能 |
3Dアバター作成 | 自撮り写真からリアルな3Dアバターを作成可能 |
スクリーン共有 | スペース内でスクリーン共有が可能 |
スティッキーノート | スペース内にメッセージを残すためのスティッキーノートが利用可能 |
上記のように、基本的な機能はほとんど利用できますが、やはりアップロード制限が500MBなのがかなり痛いです。
500MBだと高品質なビデオファイルなどはアップロードできません。
商用利用を考えているなら有料プランがおすすめ
Spatialをビジネスに導入しようと考えているのなら、有料プランの「Spatial+」に加入しましょう。
有料プランは月額で25ドル(約3,900円)、年額だと20ドル/月(約3,100円)で利用可能です。(※1ドル=155円で計算)
Spatial+では、無料プランでできることはもちろん全て利用可能で、アップロード制限などもありません。
具体的には以下の機能が利用可能です。
機能 | 詳細 |
無制限のHDスクリーン共有 | 無制限でHD品質のスクリーン共有が可能 |
高度なホストツール | 追加のホスト、コラボレーター、編集者をスペースに指定可能 |
トラフィック&アナリティクスダッシュボード | トラフィックや利用状況を詳しく分析できるダッシュボードにアクセス可能 |
優先サポート | より迅速な問題解決のための優先カスタマーサポートが受けられる |
言語翻訳のライブキャプション | 複数言語でのライブキャプション翻訳により、アクセシビリティが向上 |
各種分析ツールも使えるようになるので、商用利用を考えているのなら有料プランを検討してください。
ただし、無料プランでも基本的な機能は全て利用できます。
そのため、商用利用を考えている場合でも、まずは無料プランで使用感を確かめてから有料プランへ移行するのがおすすめです。
|Spatial(スペーシャル)の始め方
Spatial(Spatial)の始め方は、4ステップで簡単に始められます。
以下で詳しいステップの内容についてみていきましょう。
STEP1:公式サイトにログイン
Spatial(スペーシャル)はWebブラウザ型のメタバースプラットフォームなので、インターネットさえあればどんな端末でもアクセスできます。
まずは、Spatialの公式サイトを訪れて画面右上の「Log In」ボタンをクリックしましょう。
すると、アクセスに使用するインターネットアカウントを選択するポップアップが現れるので、「Googleアカウント」か「Appleアカウント」か「Emailアドレス」のうち、自分がいつも利用しているアカウントを選択してください。
MetaMaskをインストールしている場合はMetaMaskも選択可能です。
STEP2:Spatialのアカウントを作成
続いて、アカウントの作成をします。アカウント作成は以下の手順に従ってください。
- 「新規アカウント作成」を選択します。
- 登録には、Google、MetaMask、Apple、MicrosoftのID、またはメールアドレスが使用できます。メールアドレスを使用する場合、メールアドレスを入力してください。
- パスワードを設定します(8文字以上推奨)。
- 登録したメールアドレスに認証メールが送信されるので、メール内の認証URLをクリックします。
- 利用規約に同意し、必要な情報(名前など)を入力するとアカウントの作成が完了します。
基本的な操作なので、この段階であまり迷うことはありません。
STEP3:3Dアバターを作成
アカウントを作成すると、SpatialのTOPページが表示されます。
はじめはデフォルトのアバターがランダムに表示されるので、変更したい場合は「Customize Avatar」から、キャラクターや肌の色、服を変更できます。
また、Spatialはアバター作成のために便利なツールを提供しています。
「Ready Player Me」は、ブラウザ上で無料で使えるカスタマイズ可能なアバター作成ツールで、多様なオプションから自分の好みに合ったアバターを作成できます。
「Generate Head」は、写真から高品質な3Dモデルを簡単に生成することができるツールで、顔写真を撮影するかアップロードするだけで、自分の顔のアバターを作成することができます。
どちらのツールも簡単に使えて高品質なアバターを作成することができるので、どちらかを利用して自分のお好みのアバターを作成しましょう。
STEP4:スペースへ入室
アバターを作成したら、ご自身でスペースを作ったり、全ユーザーが参加可能なオープンイベントなどに参加してみましょう。
招待したい人がいる場合はEmailアドレスを入力し、「Send Invites」ボタンをクリックすると招待できます。
また、特定のNFTを持っていないと参加できないクローズドなスペースを作ることも可能です。
|Spatial(スペーシャル)の使い方
ここでは、Spatial(スペーシャル)の基本的な使い方をご紹介します。
なお、Spatialは専用のVRゴーグル(Meta Questなど)でも操作が可能ですが、各デバイスごとに若干操作が異なるため、ここではPCでの基本的な操作方法を解説します。
3Dアバターの作り方とカスタマイズ方法
Spatialで3Dアバターを作成するには、基本的に「Ready Player Me」を利用するのがおすすめです。
その他の3Dモデリングツールでもカスタムアバターは作成可能ですが、専門知識が必要になってくるので初心者はReady Player Meを利用しましょう。
Ready Player Meでは、自撮り写真をアップロードするだけで自分にそっくりな3Dアバターを自動で作成してくれます。
アバターのカスタマイズでは、服装や髪型、アクセサリーなどの要素をカスタマイズでき、場合によってはモンスターのような見た目に調整することも可能です。
もちろん、デフォルトでテンプレートもいくつか準備されているので、面倒くさい人はテンプレートからカスタマイズしましょう。
なお、より詳細なカスタマイズをしたい場合は、外部の3Dモデリングツール(例えばBlender)を使用して独自のアバターを作成し、それをSpatialにインポートすることも可能です。
PCでの基本的なキー操作
Spatialにログイン後、画面右下のクエスチョンマーク(?)を押すと、基本的な操作を確認できます。
マウス操作
- クリックで指定箇所に移動
- ドラッグでカメラ操作
- オブジェクトを選択し移動
キーボード操作
- w 前進
- s バック
- a 左に進む
d 右に進む
- q、eキーでアバターの向きを操作
- c 拍手
- y Yesポーズ
- n Noポーズ
- 1 応援ポーズ
- 2 手を振る
- 3、4、5 ダンスを踊る
上記のようにそれぞれに割り当てられたアクションを実行します。
実際に操作してみてアバターの動きを体験してみましょう。
メタバーススペースの作り方
Spatialでメタバーススペースを作成する方法は以下の通りです。
- Spatialにログインした後、画面の「CREATE A SPACE」ボタンをクリックします。
- 使用可能なテンプレート(無料または有料)から好みのものを選択し、スペースの基本設定を行います。
- スペース内には、初期設定で画像を飾る枠などが用意されている場合があります。必要に応じて、アップロード機能を使って画像や3Dオブジェクトを追加しましょう。
- スペースの右上にある「Share」ボタンから、スペースへのアクセスリンクをコピーまたはメールで招待状を送ることができます。
- 招待するユーザーに対して、「閲覧のみ」または「編集可能」の権限を設定することが可能です。
上記の手順に従えば、メタバーススペースを簡単に作成することが可能です。
ただし、無料版・有料版ともにスペースの作成上限は50スペースまでです。それ以上のスペースを作成する場合は追加の料金が発生するのでご注意ください。
|Spatial(スペーシャル)のメタバースとしての活用事例3選
メタバースプラットフォームと聞いても、いまいちどうやって使えば良いのかピンとこない方も多いでしょう。
そこでここでは、Spatial(スペーシャル)を利用した活用事例をいくつかご紹介します。
①バーチャルオフィスとして活用して働き方改革を実現
新型コロナが蔓延して以降、日本ではリモートワークが急速に普及しました。
また、政府がかねてより推進していた働き方改革の動きもあわさって、昨今のビジネスシーンでは柔軟な働き方が強く求められています。
こういった働き方改革を実現するのに、Spatialは非常に役立つツールです。
例えば、Spatial上での会議では、3Dアバターを通じて自然な身振り手振りで意思疎通が行えるため、従来のビデオ会議よりも豊かなコミュニケーションが期待できます。
さらに、バーチャルリアリティによる没入感は参加者の集中力を高め、創造性を刺激します。これにより、新たなアイデア創出や問題解決のプロセスが加速されることでしょう。
また、Spatialを利用することで、物理的なオフィススペースへの依存を減らし、企業の運営コストを削減することも可能です。
このようにSpatialを活用することで、働き方改革を推進し、より柔軟で生産的なビジネス環境を構築することができます。
②イベントを開催して多くのターゲットに訴求
Spatialを利用してバーチャルイベントを開催すれば、より多くのターゲットに効率的にリーチ可能です。
例えば、世界最大級のバーチャルイベント「バーチャルマーケット(通称Vket)」では、クリエイターが自分の作品を展示し、訪れた参加者がアバターを使ってショッピングを楽しめる環境が提供されています。
他にも、三越伊勢丹はメタバース内で伊勢丹新宿店を再現し、ユーザーがアバターを通じてショッピングを楽しむことができる環境を提供しています。
このように、メタバース上でのイベントは地理的な制約を受けず、コストも大幅に削減できるため、多くの可能性を秘めているのです。
③NFT作品などをバーチャルショップで展示
NFT作品をバーチャルショップなどで展示することで、従来のショッピングとは違った没入型のショッピング体験を実現できます。
例えば、「GardenBee」というバーチャルフラワーショップは、「メタバースに花束を」をコンセプトとしたバーチャル花屋です。
メタバース上に作られた3Dフラワーショップで、色鮮やかなブーケやお花を無料・有料で提供しています。
このように、メタバース空間上でアイテムを販売することは可能ですが、更に実世界の店舗を再現したバーチャルショップを作ることで、買い物体験を届けることもできます。
メタバースを活用することで、実際に店舗に行くことが難しい場合でも、バーチャル空間での買い物体験ができます。
|Spatial(スペーシャル)とよく似たメタバース
2024年時点で、メタバースプラットフォームは小さいものも含めると数百種類以上あるといわれています。
本記事ではSpatial(スペーシャル)について主に紹介してきましたが、中にはその他の有名なメタバースプラットフォームと比較検討したいという方も多いでしょう。
そこで最後に、Spatialとよく似たメタバースプラットフォームをいくつかご紹介します。
cluster(クラスター)
「cluster(クラスター)」は、日本発のメタバースプラットフォームで、日本独自のアニメ風デザインが特徴のメタバースです。
clusterもスマホ、PC、VR機器からアクセスできるので、専用のVRデバイスがなくとも十分にメタバースを楽しめます。
40,000種類以上のワールドが既に作成されており、2023年時点で累計2000万人ものユーザー数が記録されているので、今後もその数は増え続けるでしょう。
clusterは基本的に無料で利用できますが、特定のイベントや機能には有料オプションが存在します。
例えば、限定公開イベントや特定のアバター機能に対するアクセスには追加料金が発生します。
なお、企業として利用する場合は別途お問い合わせが必要なので、公式サイトから直接問い合わせてください。
VRChat
VRChatは、2014年1月16日にアメリカでリリースされたメタバースの草分け的存在のプラットフォームです。
現在では「ソーシャルVR」の代名詞的存在として確固たる地位を築いており、多くのメタバースイベントがVRChatを介して開催されています。
アメリカ発のメタバースではありますが、日本風のアニメデザインを多く取り入れており、ネットユーザーを中心に爆発的なヒットを記録しました。
アクティブユーザー数は2022年時点で累計340万人、日本国内だけでも約30万人のユーザーが利用している広く普及しているメタバースプラットフォームです。
基本プレイは無料ですが、有料版の「VRChat Plus」が用意されており、月額9.99ドル(約1,550円)、年額だと99.99ドル(約15,500円)での利用が可能です。
アメリカのプラットフォームということもあり、基本的に料金はドル換算なので、円安が今後も進んでいくことを考えると、若干割高になるかもしれません。
Roblox(ロブロックス)
Roblox(ロブロックス)は、アメリカのRoblox Corporationが提供するオンラインゲーミングおよびメタバースプラットフォームです。
元々は「DynaBlocks」という名称で2004年にβ版が公開され、2005年に現在の「Roblox」という名前に変更されました。
アクション、アドベンチャー、FPSなど様々なジャンルのゲームを含む5000万本以上のゲームが利用可能で、基本的には無料でプレイできます。
ユーザーは「Roblox Studio」という専用のゲームエンジンを使用して自分自身のゲームを制作し、Roblox上で配信することができるのも特徴の一つです。
そのため、「ゲーム版メタバース」ともいわれています。
もちろん、作成したゲームはYouTube上でも公開できるので、YouTuberなどのクリエイターにも非常に人気のプラットフォームです。
なお、Roblox上での取引では専用のゲーム内仮想通貨「Robux(ロバックス)」を使用します。
XR CLOUD
「XR CLOUD」は、monoAI technology社が提供するメタバースサービスです。
同社はメタバース領域における急成長企業で、2022年12月20日に上場を果たし、翌年1月には東証グロース市場で売買代金約95億円(560社中2位)を達成。
最近ではKDDI、STYLY、REALITYといった日本の主要メタバース企業3社とともに、日本企業のメタバース利用を加速させる「オープンメタバースネットワーク」の構想を打ち立てているリーディングカンパニーです。
現在リリースされている一般的なメタバースサービスは、通常100〜1,000名以上の同時接続にもなると、サーバーに負荷がかかり過ぎてしまい大規模イベントを開催するのが難しい状況でした。
しかし、XR CLOUDは独自開発した大規模5G通信ゲームエンジン「モノビットエンジン」を搭載し、数万人規模の同時接続にも容易に耐えることが可能です。
既に大企業から中小企業まで多くの導入実績もあり、信頼性においても十二分といえます。
|Spatial(スペーシャル)の空間制作支援ならmonoAIにお任せを!
メタバースはまだまだ新技術であり、私たちの生活に完全に根付いている訳ではありません。そのため、
「メタバースを商用利用したいけどどうすればいいかわからない…。」
「Spatial(スペーシャル)のワールドの使い方がいまいちピンとこない…。」
という方も非常に多いのではないでしょうか?
そんな時はぜひmonoAI(モノアイ)に一度ご相談ください!
当社ではゲームメタバースプラットフォームの「FORTNITE」に特化した空間制作サービス「monoNITE(モノナイト)」をかねてより展開してきました。
そこで培ったナレッジを基に、Spatialの空間制作支援サービスも開始しております。
個々のニーズに応じた最適なメタバースソリューションもご提案可能なので、メタバースのことでお悩みならぜひmonoAIまで一度ご連絡ください。
相談は無料で承っておりますので、以下のリンクからご連絡をお待ちしております。
Spatial(スペーシャル)の空間制作をmonoAIに無料で相談する!
|Spatial(スペーシャル)は初心者でも始めやすいメタバース!
本記事では、Spatial(スペーシャル)の基本的な特徴、始め方、使い方を中心に解説してきました。
Spatialは企業利用が中心のメタバースプラットフォームですが、非常に扱いやすく初心者にもおすすめできるメタバースです。
ただし、現状では日本語対応の部分で若干の壁があり、今後のアップデートにも期待したいところといえます。
2022年は「メタバース元年」とも呼ばれましたが、2024年の現時点ではメタバースはお世辞にも流行っているとはいえない状況です。
しかしながら、新技術が市場に完全に普及するにはそれなりの時間を要します。
多くの専門家は2030年頃までには本格的に流行り出すだろうとも予測しており、今のうちにメタバースをビジネスにうまく取り入れた企業が、今後の熾烈な競争を勝ち抜いていくのかもしれません。
「メタバース相談室」では、TwitterやYouTubeでもメタバースやVRに関する情報を随時発信しています。
役立つ情報が満載なので、ぜひフォロー・チャンネル登録をしていただけますと幸いです。
それでは、今回も最後までお読みいただきありがとうございました!