「DX」についてご存じですか。

DXは、ビジネスをやる上でとても重要な要素となってきています。

しかし、DXを実現するためには、最先端のテクノロジーと技術を理解したうえで、応用することが必要不可欠です。

ここでは、DXを実現するために必要な7つのテクノロジーと技術に加え、実際に成功したわかりやすいDX事例7選を紹介します。

未来に向けた強いビジネスモデルを築くためにも、今のうちに理解しておきましょう。

|DXとは?

DXとは、デジタルトランスフォーメーションの略語であり、企業や組織がデジタル技術を活用して、ビジネスモデルや業務プロセスを変革し、競争力を高めることを指します。

DXの目的は、よりスピーディーで効率的なビジネスプロセスの確立や新しいビジネスモデルの創出、さらには顧客とのエンゲージメントを高めることです。

AI、ブロックチェーン、IoTなどの新しいテクノロジーを活用することがDXの主な手段の一つですが、それだけにとどまらず、デジタルテクノロジーを活用して全く新しい商品・サービスを生み出すことも、DXの範疇に含まれます。

|DXを実現するための主要な技術・テクノロジー一覧 100

上記で説明したDXを実現するための主要な技術とテクノロジーを紹介します。

どのテクノロジーもDXを実現するためには理解することが不可欠ですので、聞きなれない言葉もあるかと思いますが、勉強しながら読み進めていきましょう。

AI

AIは、人工的にプログラムされたコンピューターシステムによる知的な活動や意思決定を可能にする技術であり、様々な分野で応用されています。

AIには、機械学習、深層学習、自然言語処理、コンピュータービジョンなどの技術があり、それぞれが異なる目的に合わせて用いられています。

例えば、画像や音声の認識、自動運転、自然言語処理、ロボット工学などの分野で応用されています。

最近では、ChatGPTの出現により、AI分野の進歩がさらに加速してきています。

ChatGPTは自然言語処理の分野で大きな注目を集めており、様々な応用が期待され、AIの進化がビジネスにもたらすインパクトは、今後ますます大きくなっていくことが予想されるでしょう。

ビッグデータ

ビッグデータとは、大量かつ多様なデータを処理し、分析するための技術のことであり、データ処理、データマイニング、ビジネスインテリジェンスなどの技術があります。

また、ビッグデータは、マーケティング、金融、医療、製造業など、様々な分野で応用されています。

さらに、AIはビッグデータを活用することで年々進化してきており、今話題のChatGPTにもインターネットの膨大なデータが読み込まれています。

自社独自のビッグデータがある企業は、そのデータをAIに読み込ませることで、商品・サービスなどの競争力を高めることができます。

ビッグデータを活用することで、企業はより正確な予測や意思決定を行い、新しいビジネス機会を見出すことができます。

IoT

IoTは、機器やセンサーがインターネットに接続されることで、物理的なオブジェクトやプロセスを制御できるようになる技術です。

例えば、スマートホームでは、家電製品や照明、エアコンなどをセンサーやアプリで制御し、快適な生活環境を提供することができます。

また、農業では、土壌の水分量や気温などを測定し、最適な農作物の栽培条件を設定することで、農業生産性の向上が期待できます。

交通においても、交通制御システムが整備されることで、交通渋滞の緩和や交通事故の防止などが可能となります。

さらに、デジタル空間における情報だけではなく、物理的な空間におけるビッグデータを溜め込み、AIなどと連携させることで、より高度な業務効率化も実現できるようになります。

5G

5Gとは、第5世代移動通信規格のことで、高速で低遅延のモバイル通信を可能にする技術です。

高周波数帯を利用する技術も含まれており、これにより従来の通信技術よりも高速な通信が実現されます。

また5Gは、様々な分野で重宝されています。

自動運転では、リアルタイムで車両と通信し、高速かつ正確な情報伝達で必要とされ、スマートシティでは、多数のセンサーからの情報を高速に処理する際に用いられています。

医療や教育分野では、遠隔医療や遠隔教育が可能になり、地理的な制約を超えた高品質なコミュニケーションが実現されます。

さらに、5Gの普及により、より高速にスマートフォンで動画を視聴することができ、動画を利用したマーケティングが近年求められます。

クラウドコンピューティング

クラウドコンピューティングとは、インターネットを介してサーバーにアクセスし、必要なコンピューティングリソースを利用することによって、データやアプリケーションを処理する技術です。

従来はオンプレミス環境を活用する企業が基本でしたが、システムの拡張性や可用性に限界があり、コストも高かったため、クラウドコンピューティングが注目されるようになりました。

現在では、クラウド環境の方がセキュリティ機能やサービスが充実している上に、セキュリティ上のリスクも低減され、多くの企業が採用しています。

また、クラウドコンピューティングには、パブリッククラウド、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウドなどの種類があることも覚えておきましょう。

XR

XRは、拡張現実(AR)、仮想現実(VR)、混合現実(MR)などの技術を組み合わせた、拡張現実技術の総称です。

それぞれの技術を用いることで、現実世界と仮想世界を融合させ、新しい体験や価値を提供することができます。

またXRは、ビジネスやエンターテイメント、医療、製造業など、様々な分野で活用されています。

例えば、VRを使った不動産の内見では、顧客が物件内を実際に歩き回ることができるため、物件の理解や決定を早めることができます。

VRでの防災訓練・シミュレーションでは、リアルなシミュレーションを体験することで、非常時に備えた訓練を行うことができます。

VRを使った接客の訓練では、接客マナーなどの研修を、仮想のシチュエーションでトレーニングすることができます。

ブロックチェーン

ブロックチェーンは、分散型のデータベースで、改ざんされないように暗号化された情報を保存することができる技術です。

この技術は、ビットコインやその他の仮想通貨の取引記録を保存するために広く知られていますが、それだけでなく、様々な分野で利用されています。

またブロックチェーンは、取引の透明性とセキュリティを高めることができます。

例えば、金融業界では、銀行間の送金手数料の削減や、取引処理の高速化などが期待され、医療分野では、患者のデータを安全に管理することができるため、患者のプライバシー保護に役立ちます。

さらに、スマートコントラクトと呼ばれる自動実行コードをブロックチェーン上に保存することで、取引の自動化も可能にしました。

|テクノロジー活用でDXを実現したわかりやすい事例・実現例7選

DXを実現するための主要な技術・テクノロジーを理解していただいた次は、実際にテクノロジー活用でDXを実現したわかりやすい事例・実現例7選を紹介させていただきます。

クボタ

クボタの「Kubota Diagnostics」は、建機の故障診断において、3DモデルとARを活用した画期的なアプリであり、米国市場における販売代理店のサービスエンジニア向けに提供されました。

このアプリは、ビジュアル的な故障診断を可能にし、顧客側のダウンタイムを削減することに貢献しました。

また、カスタマーサポート業務の効率化にも役立ちました。

さらに、ネイティブのデザイナーによるUI設計により、米国のユーザーに受け入れられるローカライズに成功したという点も注目に値します。

クボタは、ユーザーのニーズに合わせた製品とトータルソリューションを提供するグローバル企業として、今後も革新的なサービスや製品を展開していくことが期待されます。

日本航空

2018年の4月に「JAL Innovation Lab」という、社内外の知見を活かして新しい付加価値やビジネスを創出する“オープンイノベーション”の活動拠点を作りました。

Labでは、ロボット技術やVR・AR技術、AI技術などを活用したサービスの開発に取り組んでいます。

例えば、機内での観光体験や、機内食の注文システムなどにVR・AR技術を用いたり、自動応答システムや旅程の最適化システムなどにAI技術を応用しています。

これらの取り組みを通じて、より先進的なサービスの提供や、顧客満足度の向上を目指している日本航空がこの先どのように技術を応用していくか楽しみです。

ファーストリテイリング

ファーストリテイリングは、ユニクロ原宿店での試着のデジタル化による先進的な店舗DXに取り組んでいます。

専用スペース「StyleHint原宿」には、240台のデジタルディスプレイがあり、モデルやファッション系インフルエンサーたちによる、ユニクロの服を着用したスタイリング写真が映し出されています。

このスペースを通じて、ユーザーは自分に合う服を探すだけでなく、トレンドを感じることができます。

同社はまた、各店でセルフレジを導入し、カゴを置くだけで商品のタグが一括で読み込まれ、迅速に決済処理を進めることができるようにするなど、より快適な店舗になるよう積極的にDXに取り組んでいます。

SOMPOホールディングス

損保ジャパンでお馴染みのSOMPOホールディングスは、AIを活用した保険商品の開発に注力しており、自動車保険の場合、運転状況に応じた保険料の設定が可能な「SOMPO Drive」という商品を開発しました。

また、医療保険においても、AIを活用して保険金の請求を自動化し、スムーズかつ迅速な保険金の支払いを実現することを目指しています。

さらに、顧客向けには、スマートフォンアプリ「SOMPO Digital Lab」を提供しており、保険契約内容の確認や変更、保険金の請求、事故の報告などを簡単に行えるようになっています。

SOMPOホールディングスは、保険業界においてDXのリーディングカンパニーの一つとして、デジタル技術を活用した保険サービスの開発や、顧客にとって使いやすいアプリの提供など、様々な取り組みを進めています。

ユニメイト

ユニメイトは、レンタルユニフォーム事業を中心に、ユニフォームの企画・生産・販売・クリーニングなどを手掛ける企業です。

同社は、AI画像認識を活用した自動採寸アプリ「AI×R Tailor(エアテイラー)」を開発し、サイズ測定対象者の背面・側面の写真と基本データから適したサイズがフィードバックされる仕組みを構築しています。

これにより、サイズ交換による自社・クライアント双方の作業負荷やコストを削減し、返品や廃棄を少なくすることで環境保全にも貢献しています。

ユニメイトは、ユニフォーム業界においてAI技術を積極的に取り入れることで、顧客ニーズの変化に迅速かつ柔軟に対応し、付加価値を高めたサービスを提供することを目指しています。

ファミリーマート

ファミリーマートは、コンビニエンスストア業界においてもDXを推進しています。

その一環として、顧客の購買履歴や来店履歴をもとに、顧客に最適な商品やクーポンを提供するためのAIシステムを開発し導入しています。

また、QRコード決済によるレジ精算や、店舗内での商品の在庫管理にもAIを活用し、業務の効率化や顧客の利便性向上に取り組んでいます。

さらに、ファミリーマートは、自社のストアを「DX店舗」と位置付け、業界初となるフロア全体のカメラでのモーションキャプチャーによる来店客の行動解析や、ビーコンを利用した屋内測位技術などを導入し、店舗レイアウトの最適化や、買い物体験の向上に取り組んでいます。

日本交通

日本交通は、自社でエンジニアを抱えてアプリの開発を行い、タクシー業界のDXをリードする存在として注目されています。

2011年に日本初のタクシー配車アプリ「日本交通タクシー配車(現Japan Taxi)」をリリースし、現在は全国約900社のタクシー会社が保有する約7万台のタクシーを呼び出し利用することができます。

そして、業界全体のDXに貢献するために、自社で開発したサービスを全国のタクシー会社に提供することに取り組んでいます。

例えば、ドライブレコーダーや走行履歴といったタクシーならではのデータを活用し、道路情報の解析や需要予測などにも取り組んでいます。

最近では、タブレットの音声通話機能や企業向けのクラウド版配車サービスの「JapanTaxi BUSINESS」など、業界の新たなニーズの開拓にも積極的に取り組んでいます。

|XR CLOUDでDXを実現しませんか?

ここで「XR CLOUD(エックスアールクラウド)」を紹介します。

XR CLOUDは、スマートフォンやタブレット、PCやVR機器などのデバイスから、いつでもどこでも仮想イベントに参加できるバーチャル空間構築プラットフォームです。

国をまたいで地域選ばず参加できるイベントや、ストリーミングライブ配信にはない“VRならではのリアリティ”をもたせたイベントが主催されています。

また、ユーザーは多彩な仮想イベントの中から選択して参加することができますが、ユーザー自身でもイベントを企画して、開催することができます。

講演会や展示会、バーチャルツアー、ファンミーティングなど、希望に合わせたカスタマイズが可能であり、XR CLOUDが実現してくれます。

|最先端テクノロジーでDXを実現しましょう

DXを実現するための主要な技術・テクノロジーとDXを実現したわかりやすい事例・実現例を紹介させていただきました。

聞きなじみのない言葉がたくさん羅列されていたとは思いますが、DXについてよく理解することができたでしょうか?

実際に最先端のテクノロジーを駆使して、DXを実現したいと思ってくださったでしょうか?

また、DXを導入することで、業務効率の向上や新たなビジネスモデルの創出など、多くのメリットがあることは理解いただけたかと思います。

未来に向けて強いビジネスモデルを築くためにも、DXの導入を検討してみましょう。

まずはAIやビッグデータ、IoT、5Gなどの最先端テクノロジーに積極的に触れてみることが大切です。