Unreal Engineは、高品質なゲーム制作に使われる有名なゲームエンジンです。
しかし、それだけではありません。
Unreal Engineは、VR開発にも対応しており、最先端のVR体験を実現することができます。
VRを活用した様々な分野での応用も注目されています。
本記事では、Unreal Engineを使ったVR開発のメリットや、成功事例を紹介しながら、その可能性について掘り下げていきます。
目次
|Unreal Engineとは
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アンリアルエンジンとは、Epic Games社が開発したゲーム開発用のフレームワークであり、グラフィックスや物理演算、サウンド処理、人工知能など、様々なゲーム開発に必要な機能を提供しています。
高度なグラフィックス技術を駆使し、リアルタイムレイトレーシングや高品質なライティング、影響を受ける物理演算、そして大量のオブジェクトをリアルタイムに処理することができます。
また、VRやARといった最新技術にも対応しており、これらの分野での開発にも適しています。
アンリアルエンジンは商用利用も可能であり、多くのゲーム開発会社やアニメーション制作会社、建築業界、自動車業界、医療分野などでも採用されています。
また、最近ではアンリアルエンジンを利用したシミュレーション技術が注目されており、自動運転車の開発や災害時の対応訓練などにも利用されています。
アンリアルエンジンは、その高度なグラフィックス技術や豊富な機能、直感的な操作性などから、多くのゲーム開発者やクリエイターに愛され、世界中で多くの作品が制作されています。
|VRとは
VRとは、「Virtual Reality(バーチャルリアリティ)」の略称で、仮想現実を体験する技術やその世界のことを指します。
具体的には、ヘッドマウントディスプレイなどの装置を使って、ユーザーがまるで現実の世界にいるかのような没入感を味わえる環境を提供します。
VRを実現するためには、ユーザーの視界や音響、動きなどをシステムがリアルタイムに解釈し、その情報を元に適切な映像や音声、触覚などをユーザーに伝える必要があります。
このため、VRは高度なコンピュータグラフィックス技術やシミュレーション技術、センサ技術などを活用して実現されています。
VRは、ゲームやエンターテインメント分野だけでなく、教育や医療、建築や製造業などでも活用されています。
例えば、医療分野では手術の練習や心理療法の場面で、建築分野では建物や空間のデザイン確認や設計段階でのモックアップの代替として、製造業ではプロトタイプの開発や品質管理の場面で、VRが活用されています。
近年では、VR技術自体の進化やVR関連のデバイスの普及に伴い、さまざまな業界や分野での利用が広がっており、今後もさらなる発展が期待されています。
![VR(仮想現実)とは?ARやMRとの違い、仕組み、メリット、できることをわかりやすく解説!](https://blog-res.xrcloud.jp/res/blog/wp-content/uploads/2024/05/オウンドメディア-2024-06-10T105230.949.png)
|Unreal Engineで開発されたVRゲームをご紹介
Unreal Engineを使用したVRゲームは、高品質なグラフィックスや没入感のある体験を実現し、多くのゲームファンから注目を集めています。
2023年2月20日〜2月24日(日本時間2月21日~25日)には、Unreal Engineで開発されたVRゲームを特集する「VRゲームウィーク」が開催されました。
注目すべき作品が多数リリースされる予定で、Unreal Engineで開発されたVRゲームの中でも特に注目すべき作品を紹介します。
Hubris
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「Hubris」は、自由度の高いVRアクションの世界で、資源を採集し、武器をアップグレードしながら、エイリアンやロボットなどの敵対勢力と戦うシングルプレイヤーゲームです。
プレイヤーは、テラフォーミングされつつある惑星で、パイロットのルシアと共に謎のエージェント「サイアナ」を探し出すために、様々なアクションを行います。
このゲームは、没入感のある移動オプションと最高レベルのVRグラフィックを備えており、プレイヤーは惑星の過酷な環境での生存をかけた挑戦をします。
Switchback VR
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「Switchback VR」は、電車の乗客としてゲームに参加し、辺獄に陥ります。
異なる場所で生じた恐怖の世界を体験することができ、プレイヤーは忌まわしい亡霊や吸血鬼、そして残忍な殺人鬼などの敵と戦わなければならず、緊張感が強調されます。
また、アイトラッキング、触覚フィードバック、アダプティブトリガーなどの機能を使って、リアルな感覚を体験でき、プレイヤーはこの恐怖に耐えなければなりません。
そして、生死の分岐点でプレイヤーは生き残るための決断を下さなければなりません。
The Dark Pictures: Switchback VR
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「The Dark Pictures: Switchback VR」は、最新技術を駆使して制作された恐怖のジェットコースターゲームです。
悪魔や殺人鬼などとの命がけの戦いに、プレイヤーは反応型のアクションを求められます。
VRで再現された様々な場所で、恐ろしい敵たちと戦い、コントローラーのアダプティブトリガーを使ってそれぞれの武器の違いを感じ取れます。
視線トラッキング機能やハプティックフィードバックにより、ジェットコースターの衝撃や頭への大打撃など、臨場感溢れる体験ができます。
全ての進路が枝分かれしており、異なる体験が味わえるため、何度でもプレイしたくなること間違いなしです。
Crossfire: Sierra Squad
『クロスファイア:Sierra Squad』は、全世界10億人以上がプレイした世界中で人気の無料の大規模マルチプレイヤーゲームシリーズ「クロスファイア」をFPSVRに拡張した作品です。
プレイヤーは39種の銃器を使用して、現実のような戦闘を楽しめます。
PS5コントローラ「DualSense」のアダプティブトリガーにも対応し、ヘッドセット振動やアイトラッキングなどの技術を駆使した高度なAIにより、プレイヤーと17種の敵軍が現実さながらの激しい戦闘を繰り広げます。
最大4人での協力プレイも可能で、4K HDR高解像度グラフィックスも搭載し、プレイヤーの没入感を高めます。
Altair Breaker
『ALTAIR BREAKER』は、仮想世界「ALTAIR」で楽しめるVRマルチプレイ超絶剣戟アクションゲームです。
プレイヤーはハイスピードな剣戟アクション、空中コンボ、広範囲攻撃など、現実では不可能なアクションを直感的に操作して体験できます。
また、グライダーで空を滑空したり、城壁を登ったりすることも可能です。
最大4人でのマルチプレイにも対応しており、ボイスチャットでコミュニケーションをとりながら強敵に立ち向かいましょう。
バトルフィールドとなる空間全てがプレイヤーの戦場となる、臨場感あふれるゲームです。
Horizon Call of the Mountain
『Horizon Call of the Mountain』は、オープンワールドRPG『Horizon』シリーズのスピンオフ作品で、プレイヤーは贖罪を求めるカージャ族の元戦士「レイアス」の視点を通じて、カージャ王国の険しい山々を登り、機械獣にまつわる新たな秘密を暴き、名誉を回復して人々を救う物語です。
豊かな自然が広がる『Horizon』の世界を360度見渡せるVR空間に入り込み、没入感に満ちたアクションを楽しめます。
また、新たな冒険に旅立ち、生き生きと息づく危険な機械獣、部族の物語、手に汗握るクエストやシリーズおなじみのキャラクターも登場します。
Kayak VR: Mirage
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「Kayak VR: Mirage」は、バーチャルリアリティ専用のカヤック体験ゲームで、美しく多様な場所を舞台に、レースやフリーローミングモードを楽しめます。
高品質の画質と物理ベースのカヤック操作、没入感のあるハプティクスによる操作感、多種多様な海洋生物や野生生物など、驚きと楽しみが詰まっています。
さらに、進歩ポイントを備えた時限レースやグローバルリーダーボードで他のプレイヤーと競い合ったり、カスタマイズオプションやコントローラーをパドルに変換する機能など、多彩な要素が魅力的です。
テトリス エフェクト・コネクテッド
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「テトリス エフェクト・コネクテッド」は、シングルプレイモードと新しいマルチプレイ拡張が融合した究極のパズルゲームです。
革新的な「ゾーンバトル」や「コネクテッド」モードは、プレイヤーを没入させ、シングルプレイから、対戦や協力プレイまで自分の気分に合わせてプレイ可能。
全27面のゴージャスなステージや、4つのチャレンジモードで楽しめます。
更に、クロスプラットフォーム・マルチプレイで世界中のプレーヤーと対戦も可能となっています。
|Unreal EngineでVR開発をするために必要なもの
Unreal Engineを使ってVR開発を行うためには、PCとVRヘッドセットが必要です。
PCのスペックは高性能のものが要求され、グラフィックカードなども重要なパーツとなってきます。
VR開発には、それぞれのヘッドセットに合わせた設定が必要です。
これらを用意することで、Unreal Engineで高品質なVRコンテンツを開発することができます。
PC
アンリアルエンジンでVRゲームを開発するためには、以下のスペックを満たす高性能なPCが必要です。
- OS: Windows 10 64-bit
- CPU: Intel Core i7 4790 3.6 GHz/AMD Ryzen 5 1600 3.2 GHz 以上
- メモリ: 16 GB RAM 以上
- グラフィックスカード: NVIDIA GTX 970/AMD Radeon R9 390 以上
- ハードディスク容量: 100 GB以上
ただし、開発に必要なスペックは、開発するゲームの規模や詳細によって異なります。
詳細については、公式ドキュメントを確認することをおすすめします。
VRヘッドセット
Unreal EngineでVR開発を行う場合に使用できるVRヘッドセットは、主に以下のものがあります。
- PlayStation VR
- Oculus Riftシリーズ
- HTC Viveシリーズ
- Valve Index
- Windows Mixed Realityヘッドセット
- Meta Questシリーズ
これらのVRヘッドセットは、Unreal Engineで開発されたVRアプリケーションをサポートしています。
ただし、使用するVRヘッドセットによっては、一部の機能が利用できない場合があります。
開発前に、VRヘッドセットの仕様を確認し、検証用としてまずは使用することをおすすめします。
|まとめ
Unreal Engineは、VR開発において広く使われているソフトウェアエンジンであり、様々なVRゲームがこれまでにリリースされています。
VRゲームは、プレイヤーに没入感を与え、仮想現実をよりリアルに感じさせます。また、Unreal Engineは、VR開発に必要なさまざまなツールを提供しています。
しかし、VRゲームを開発するには、PCとVRヘッドセットが必要で、Unreal Engineは、これらの要件が揃っていれば、誰でもVRゲームを開発することができます。
今後も、Unreal Engineを使用した新しいVRゲームがリリースされることが期待されます。
VR開発に興味がある方は、Unreal Engineを使って自分だけのVRゲームを開発してみましょう。