Facebookが社名をmetaにしたことで注目を集めている「メタバース」という言葉。

ビジネスシーンでも耳にすることが増えたのではないでしょうか。

メタバースとは、オンライン上に存在する仮想世界および仮想空間で提供されるサービスのことを指しますが、抽象的な概念で、きちんとその意味までを理解している方は少ないかもしれません。

本記事では、メタバースの概要から、導入のメリット・デメリットをわかりやすく解説しますので、是非最後までご覧ください。

|メタバースとは

「メタバース=インターネット上に作られた仮想空間」として知られていますが、意味としては少し抽象的です。

その他の大きな特徴として、多人数が同じ仮想空間内に入り、その中ではアバターと呼ばれるもう一人の自分を操作しながら、空間内を自由に行動することができます。

つまり、オンライン上でのコミュニケーションを目的とした3DCG(仮想)空間なのです。

メタバースの世界では、従来のゲームとは異なり、アバター行動の制約が無く、基本的には現実世界同様、自由に動くことができます。

アバターの行動に制約が無いことから、ゲームやファンイベントなどの娯楽はもちろん、展示会やオフィスなどのビジネス利用などが考えられ、様々な可能性が広がっています。

また、VR(仮想現実)やAR(各超現実)などの技術を活用することで、メタバース上にあたかも自分がいるような感覚を共有することも可能です。

実はまだはっきりとした定義は存在しておらず、次世代SNSや、次世代のインターネットと呼ばれることもあります。

メタバースについては、以下の記事で詳しくまとめています。

メタバースとは?サービス事例や将来性について解説!
メタバースとは?サービス事例や将来性について解説!

この記事について3分で簡単に解説した動画もありますので、是非ご覧ください。

|メタバースの意味

メタバースという言葉自体は造語です。

「メタ(meta)」は「超越した」「高次の」という意味で、「バース」は「ユニバース(universe/宇宙)」という2つを組み合わせてできた言葉で、日本語にすると「高次の宇宙(世界)」と直訳されます。

言葉自体は、実は目新しいものではなく、SF作家のNeal Stephenson(ニール・スティーブンソン)が、

1992年に自著の中で記述した仮想世界を指す名称で、実際に小説のなかで、「メタバース」と呼ばれる仮想世界が登場します。

現在では主に、インターネット上に構築される多人数参加型の3次元仮想世界を指す言葉として使われています。

|メタバースでできること

メタバースの意味はご理解いただけたと思います。

では、実際にメタバースを使ってなにができるのか。気になりますよね。

ここからは、メタバースでできることを以下のカテゴリー別にご紹介します。

・ゲーム

・バーチャルライブ

・バーチャルオフィス

・Eコマース

ゲーム

メタバースは、オンラインゲームで活用することができます。

VR(仮想現実)や、AR(拡張現実)といった視覚技術を組み合わせることで、限りなく現実に近い感覚でゲームをプレイすることが可能になります。

VRは、「Virtual Reality」の略称で、リモコン操作により、自分の動きがそのままゲーム内のアバターに反映されます。

例えば、現実世界で手を挙げると、メタバース空間内のアバターも同じように手を挙げる動作をします。

VRゲームでは、アニメ化作品をもとにした「初音ミクVR(プレイステーション5)」が有名で、好きなキャラクターと一緒に歌って踊れるなど、

初音ミクのファンにとって、夢のような体験をすることができます。

また、ARは「Augmented Reality」の略称で、現実世界にバーチャル映像を重ねることができます。

例えば、現実世界で自分の部屋にアニメやゲームのキャラクターをバーチャルで映し出し、あたかも自分の部屋にキャラクターが存在しているような体験ができます。

ARゲームでは、大人気スマホアプリ「ポケモンGO」が有名です。

スマホカメラを通して現実世界を見てみると、スマホ画面にはポケモンが存在し、捕まえたり、ポケモン同士を戦わせることができるゲームです。

子供から大人、海外でも流行している無料アプリなので是非一度試してみると、ARがどんな技術なのかイメージしやすいでしょう。

出典:https://www.pokemongo.jp/

バーチャルライブ

近年、仮想空間上でパフォーマンスをするアーティストが増えているのをご存知でしょうか?

いわゆる現実世界で、会場に行きライブを行うのでは無く、自宅から仮想空間にアクセスし、ライブを鑑賞します。

実際に、2020年には大人気ゲーム「フォートナイト」上で、米国の歌手「トラヴィス・スコット」のバーチャルライブが開催されました。

アーティストの3Dモデルが、ゲーム内に登場しパフォーマンスライブが行われました。

バーチャルライブ視聴、グッズ販売を含み合計約21億円の売上を記録したと言われています。

少しずつコロナ渦前の生活が戻りつつありますが、まだまだ制限の多いリアルライブイベントに比べると、バーチャルライブの需要は高まると考えられます。

バーチャルライブについては、下記記事で詳しく解説しています。

バーチャルライブとは?仕組みや参加方法まで詳しく解説!
バーチャルライブとは?仕組みや参加方法まで詳しく解説!

バーチャルオフィス

メタバースのビジネス活用としては、バーチャルオフィスを取り入れる企業が増えています。

カメラ機能と音声を使用した「Zoom」などのオンライン会議ツールとは異なり、バーチャルオフィス内では、自分の分身(アバター)が仮想空間内で仕事をします。

バーチャルオフィス内では、アバター同士の距離が近い人にだけ声が届くような仕様になっていたり、

バーチャルオフィス内に会議室を作れば、限られたメンバーで会話することも可能です。

さらにVRヘッドセットを利用すれば、現実世界同様、目の前にPCを置きボードに図を書くなど、意思疎通が図りやすいなどのメリットもあります。

バーチャルオフィスを積極的に取り入れることで全国・世界どこにいても、ビジネスチャンスが広がります。

Eコマース

メタバースの世界では、小売り販売や、マーケティングなど、これまでにない新しい形で商品販売を実現できます。

具体的な事例として、「バーチャルマーケット2021」は、2021年12月に行われ、有名アパレルブランド「BEAMS」がバーチャル空間上に店舗を出店し、実際に社員がアバターを動かし、身振り手振りで表現をしながら接客を行いました。

メタバースショップ限定のアパレルやアバターファッションが販売され、大きな話題となりました。

出典:https://www.beams.co.jp/news/2805/

さらに、「渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト」では、バーチャル空間内に本物そっくりの渋谷の街を作りました。

ショッピングやアート、音楽、教育など様々なカルチャーが集まる渋谷の街と、最先端技術をかけあわせ、新たなエンターテインメント施策を行っています。

|メタバースのメリット

私たちの生活は、すでに便利なもので溢れており、これ以上新しい技術は不要と思われている方も多いかもしれません。

そんななかでも、注目を集める「メタバース」は、どのようなメリットが期待できるのか、わかりやすく解説していきます。

新たな経済圏

現実世界とは異なる新たな空間が生まれるため、多くのビジネスチャンスを秘めています。

仮想空間内に街をつくって広告を出したり、

NFTアートや、仮想空間内の不動産を売買しながら資産運用をすることも可能になります。

新しいビジネスの実現

リアルオフィスや店舗をバーチャル空間に移行することで、様々なコストカットが期待できます。

例えば、リアルオフィスや店舗に出勤するための交通費は全額カットすることができますし、

リアルオフィスや店舗を縮小することで、家賃や光熱費の削減が期待できます。

これらを新たなビジネスチャンスととらえ、多くの企業がメタバースに注目しています。

手軽にイベントへ参加できる

実際のコンサート会場や、ライブイベントに行かなくても手軽に参加できるバーチャルイベントは、現在のコロナ渦において最大のメリットと言えるでしょう。

感染リスクを気にせずコミュニケーションが取れるので、大人数が同時に同じ会場にいても、安心してイベントを楽しめます。

また、VRゴーグルを利用すれば、遠方にいる友人とアバター同士が空間を共有し、物理的な距離を感じることなく、あたかも一緒にイベントに参加しているような感覚が生まれます。

|メタバースのデメリット

メタバースも革新性は極めて高く、期待が高まる一方で、解消すべきデメリットや注意点もあります。

ここからは、セキュリティの観点や空間依存などのカテゴリーに分けてわかりやすく解説していきます。

ウォレットの脆弱性

メタバースの世界では、仮想通貨を使用して実際に買い物をしたり、NFTアートを購入することができますが、

その際に必要な「ウォレット」と呼ばれる仮想の財布をつくる必要があります。

過去に、ウォレットがハッキングされ、仮想通貨が盗まれてしまう事件も発生しています。

実際に2022年3月、「Ronin Network」というゲーム専用のブロックチェーンプラットフォームがハッカーの侵入を受け、

約750億円相当の仮想通貨が不正に流出するなどの被害がありました。

メタバースへの依存

エンターテインメント性や、没入感が高いメタバースですが、その刺激的な空間への依存も深刻です。

特に世間との関わりがまだ出来上がっていない子供にとっては、オンライン上のコミュニケーションは大きな地位を占めやすく、

現実世界でのコミュニケーションが希薄になってしまう可能性もあるかもしれません。

次世代SNSと呼ばれるほど、現在のSNSよりも依存性が高いとも言われています。

さらに、中国伝媒大学教授のRuiChen氏によれば、VRゲームの中毒性は、従来のゲームより44パーセント大きいと発表しています。

敷居が高い

また、充分にメタバースを楽しむためには、まずはじめに高スペックPCや、高価なVRゴーグルを用意しなければなりません。

また、ゲーム内で土地や武器、アバター用のファッションアイテムを買うために、お金がかかります。

日本語対応していないゲームもあるため、その点では気軽に踏み込めない方もいらっしゃるかもしれません。

|まとめ

本記事では、メタバースの語源や意味、様々なシーンでの活用を解説してきました。

メタバースの市場規模は今後もさらに拡大していくと見られており、企業にとっても大きなビジネスチャンスが期待できます。

ただ流行しているからという理由で取り入れるのではなく、メタバースの特性を正しく理解したうえで、メタバース活用を検討してみてはいかがでしょうか。