今や3Dキャラクターを作成することは、プロフェッショナルなアニメーション業界に限らず、個人のクリエイターやアーティストにも広く普及しています。
しかし、初心者にとっては、どのように始めればいいのか分からないこともあるでしょう。
現在、多くの優れた3Dキャラクター作成ソフトウェアがあります。
本記事では、初心者におすすめのソフトウェアと、それらを使って3Dキャラクターを作成するための基本的な手順について解説します。
|3Dキャラ(キャラクター)とは
3Dキャラとは、3次元空間上に作成されたキャラクターです。
3次元とは縦、横の平面に、奥行きがプラスされた空間のことで、私たちが暮らしている現実の空間を指します。
一般的にはコンピューターグラフィックスを使用して制作され、アニメーションやゲームなどのデジタルコンテンツに使用されることが多いです。
3Dキャラクターは、2Dのイラストやアニメーションと比較して、よりリアルな表現が可能で、立体的な形状や動きを再現することができます。
ですので、映画やゲーム、テレビ番組、アニメーションなど様々な分野で使用されているのです。
また、3Dプリンターなどの技術の進歩により、3Dキャラクターの物理的なモデルも作成されるようになっています。
3Dキャラが日常生活に寄り添う時代へ
ゲームやアニメなどのエンターテイメントとしての利用が主だった3Dアバターが、近年では人々の日常生活に寄り添う時代へと変化しています。
Gatebox社が提供している、キャラクター召喚装置「Gatebox」は、ボックス内に3Dキャラクターである「逢妻ヒカリ」を投影召喚し、コミュニケーションを楽しむことができます。
またAIパートナーとして、起床時間を伝えておくとその時間に起こしてくれるといった生活のサポートまでしてくれます。
さらにGateBox社は、チャットボットAI「Chat GPT」との連携を発表。
Chat GPTは、2022年11月に無料版が公開され、リリース後わずか2か月でユーザー数1億人を突破したAIツールです。
今までのAIとは異なり人間と話しているような柔軟性の高い会話が可能で、その圧倒的な利便性から、今世間に急速に普及しようとしています。
現在GateBox社は、Chat GPTとの連携に向けた開発を進めており、Twitterにアップしたデモ動画は、1日で1万いいねを達成し、世界中から注目を集めています。
開発が進めば、Chat GPT機能を搭載した3Dキャラクター「逢妻ヒカリ」はより人間に近い会話が可能となるでしょう。
|3Dキャラの作り方
3Dキャラクターを作成するには、モデリング、テクスチャリング、リギング、そして最後にレンダリングが必要です。
3Dキャラクターを作成する流れは、3Dモデリングソフトの種類を問わず同様ですので作り方を解説します。
キャラの三面図を作成
3Dキャラクターの三面図作成は、キャラクターデザインの初期段階で必要となる重要な工程です。
三面図とは、対象物を3つの方向から見た形を描いた設計図のことです。
三面図はキャラクターの全身を正面、横面、背面から見た図面を描く必要があります。
PhotoshopやIllustratorなどのペインティングツールを使ったデジタル画像や、手書きのイラストや写真でもスキャンして利用することが可能です。
また3Dキャラクターは、三面図がなくても作成することができます。
ただし三面図を作成することで、キャラクターデザインの方向性を明確にし、3Dモデリングの際にもイメージがしやすくなります。
より正確なモデルを作るためには、三面図を作成することがおすすめです。
モデリング
三面図をベースにモデリングを進めていきます。
モデリングとは、3Dグラフィックスの形状を作成することで、3Dキャラクターをモデリングする主な方法は、スカルプティングとポリゴンモデリングの2種類があります。
スカルプティングとは、3Dモデルを手作業で彫刻するように形状を調整する手法です。
スカルプティングは、自然な形状や曲線を表現するのに適しており、ポリゴンモデルと比較して、高品質なディテールを追加することができます。
ポリゴンモデリングは、3Dモデルを構成するために、複数のポリゴンを組み合わせる手法のことです。
三角形、四角形、多角形など、3つ以上の点を結びあわせた多角形を一つのポリゴンとし、それらを組み合わせて立体的な形状を作り出します。
ポリゴン同士を繋げることで、エッジや頂点が形成され、これらを調整することで3Dモデルの形状を調整することができます。
ポリゴンモデリングは、比較的シンプルで簡単に扱うことができるため、3Dモデリング初心者でも扱いやすい手法です。
テクスチャ・マテリアル設定
テクスチャやマテリアルは、3Dモデルの表面に関する設定であり、それぞれがモデルの見た目や質感を大きく左右します。
テクスチャを設定することで、様々な画像ファイルをモデルの表面に貼り付けることができます。
イラストや写真などの画像データを活用することで、モデルに多様な表情を与えることが可能です。
マテリアルはモデルの表面に質感を与えることができる設定です。
金属やプラスチック、木材などの素材が設定でき、例えば光沢感や透明感などの表現が可能になります。
これにより、3Dモデルの見た目や質感をよりリアルに表現できます。
テクスチャやマテリアルの設定は、3Dキャラクターの仕上がりを決定する重要な要素の一つであり、配色や質感の調整によって、モデルの印象を大きく変えることができるのです。
リギング
モデリングやテクスチャ、マテリアルを設定した3Dモデルは、静止しているただの立体図形に過ぎません。
3Dモデルを動かすためには、リギングが必要です。
リギングとは、3Dモデルに骨(ボーン)を組み込み、リグと呼ばれる動きを制御するシステムを作成することです。
骨を配置することで、キャラクターを自然な動きでアニメーションさせることができます。
キャラクターが滑らかに動くためには、骨の配置やリグにも細かな調整が必要です。
この調整を含めた一連の作業をリギングと呼びます。
リギングによって、3Dキャラクターを自由自在に動かすことができ、アニメーション制作には欠かせない技術となっています。
レンダリング
3Dモデリング作成の最終段階には、レンダリングがあります。
レンダリングは、3Dモデリングソフトウェアで作成したデータを、最終的な画像や動画として出力する作業のことです。
具体的には、レンダリングソフトウェアがカメラの位置や照明、材質などの設定をもとに、3Dデータを2Dの画像に変換します。
この際に、解像度やファイル形式、透過部分の設定などが重要です。
レンダリングを行うことで、3Dモデルをより実際のものに近づけることができ、人が画像や動画として認識できるようになります。
また、3Dモデルのファイルサイズが大きすぎる場合にも、2次元画像やアニメーションに変換することでデータを軽量化する役割があります。
|3Dキャラを作ろう!おすすめPCソフト
3Dキャラクターを作成するためのおすすめPCソフトをご紹介します。
3DCGの制作やアニメーション作成に必要な機能を備えたソフトが多数あり、初心者から上級者まで幅広く利用できます。
Blender

Blenderは、無料で利用できる3Dモデリングソフトで、多くのユーザーに支持されています。
1998年に初版がリリースされたオープンソースのソフトウェアであり、世界中のプロフェッショナルたちが開発に参加しています。
そのため常に最新技術にも対応しており、活発にアップグレードが続いており、インターネット上には豊富な情報があるので、初心者でも安心して使えるでしょう。
有料ソフトにも負けない高機能なツールを備え、3Dキャラクターの制作からアニメーション作成、動画編集まで幅広い用途に対応します。
ただし、機能が多すぎて使いにくい面もあるため、初心者は基本的な機能から学ぶことが重要です。
チュートリアルやサポートを活用して、上達していきましょう。
Metasequoia

Metasequoiaは、主にポリゴンモデリングを用いた3Dキャラ作成が可能です。
特徴としては他のソフトウェアに比べ安価で、動作が軽くスペックの低いパソコンでも利用できます。
直感的な操作性が可能で、ユーザーが理解しやすいツール類が多数用意されており、初心者から上級者まで幅広い層に利用されています。
また、マウスジェスチャーにも対応しており、さらにスピーディーな操作が可能です。
基本的な機能は無料で使えますが、一部有料版でないと使えない機能があります。
まずは無料版を試してみて、ご自身の使用用途に応じて有料版を購入するのがおすすめです。
無料版と有料版の機能の違いについてはこちらをご参照ください。
※参照サイト http://www.metaseq.net/jp/feature/version/
VRoid Studio

VRoid Studioは、完全無料で利用することができます。
3Dキャラクターの作成に特化しており、髪型、衣装、アクセサリーなど、多くのテンプレートやカスタマイズオプションを提供しているのが特徴です。
ユーザーは自分の好みに合わせてアイテムを選択し、組み合わせるだけで
キャラクターを作成できるので初心者の方におすすめです。
作成した3Dキャラクターは、商用・非商用を問わずさまざまな用途に利用可能で、VRゲームに登場させることもできます。
ただし、VRoid Studioはあくまでキャラクターの作成ソフトなので、実際に動かすには別のツールが必要です。
例えば、「3tene」は代表的な動きを追加するツールであり、Webカメラを使用して動きをトラッキングすることができます。
また、OBSなどの録画や配信ツールを使用することで、キャラクターを実際に動かすことができます。
Meta Human Creator

MetaHuman Creatorは、アメリカ企業のEpic Gamesが開発した、ゲームエンジンである、「Unreal Engine」向けにフォトリアルなデジタルヒューマンを作成できるツールです。
高品質かつリアルな3Dキャラクターを作成できます。
ご自身や好きな人物の実際の顔のスキャンやスカルプトをインポートすることで、顔の全体的なパーツの位置関係を再現するベースを自動生成します。
ただし、毛髪や肌の質感、眼の細かい特徴は、個別に調整する必要があります。
MetaHuman Creatorのデータを活用するには、通常「Unreal Engine」を使用する必要がありますが、試し触るだけなら無料で利用可能です。
興味のある方は、公式サイトをチェックしてみましょう。
公式サイト:https://www.unrealengine.com/ja/metahuman
Ready Player Me

Ready Player Meは、ユーザーの写真からアバターの制作ができる無料サービスです。
また、顔・髪・服装・装飾品など自分好みのアイテムを組み合わせて作成することも可能です。
クロスプラットフォームに対応しており、作成したアバターを260作品以上のVRゲーム(プラットフォーム)で使用することができます。
実際に3,000を超えるゲームやアプリが、Ready Player Meを導入しています。
例えばNFTアートが高額で取引されている、人気コレクション「Crypto Punks」とのコラボでは、保有者のNFT情報に基づいた個性的なアバターを入手できます。
ただし、作成したアバターの商用利用は不可となっています。
セシル変身アプリ

セシル変身アプリは、バーチャルYouTuberのスズキセシルさんが制作した、誰でも手軽に自分だけの3Dアバターを作成することができます。
アプリ内には、プリセットや操作スライダーを利用することで、直感的にアバターのパーツを操作して、自分好みの容姿を作成することが可能です。
現在は、30種類以上のアバターから選ぶことができ、衣装や髪型のパーツも豊富に用意されています。
自分だけの可愛いアバターを簡単に作成することができるため、VTuber活動を始めたい方には特におすすめです。
ユーザーが作成したキャラクターの3Dアバターは「VRM」という汎用ファイルフォーマットで出力することができ、アバターの権利はユーザーに帰属するため、アバターを使ったグッズの販売やVTuber活動などの商用利用も可能となっています。
|3Dキャラはスマホでも作れる!おすすめスマホアプリ
3Dキャラクターの作成は、専門的な知識が必要な作業な場合もありますが、スマートフォンアプリを使えば簡単に作成が可能です。
今回は、スマホでも手軽に使えるおすすめの3Dキャラクター作成アプリをご紹介します。
VRoid Mobile

VRoid Mobileは、現実空間とバーチャル空間で「アバターフォト」を撮影できるスマートフォンアプリケーションです。
髪型、顔の形、肌の色、アクセサリーなど、さまざまなパーツを選択しオリジナルのキャラクターを作成することが可能です。
現実空間に3Dアバターを呼び出してARカメラで撮影ができます。
さらに、3D空間での移動、撮影ができ、「撮影スタジオ」では最大4人が同時プレイ可能で、スタジオ内にいるアバター同士で、撮影やテキストチャットでの会話もできます。
複数用意されている3D空間で遊んでみたい方や、キャラクター作成に興味がある人、SNSで可愛いキャラクターを投稿したい人におすすめです。
カスタムキャスト

カスタムキャストは、スマートフォンで使用できる3Dアバター制作と、ニコニコ生放送で配信が配信ができるアプリです。
初期のテンプレートキャラクターを変幻自在にカスタマイズできるのが特徴です。
身長、体型、顔のパーツ、髪型、衣装などはもちろん、眉毛の形状と色、瞳や虹彩の形や色、ほくろ、マニキュア、リップ、歯の形など細かな設定も可能です。
髪型についても、長さや色、毛量、毛流れの向きなど、自分の好みに合わせて変更することができます。
基本的には無料で利用できますが、課金をすることでパーツの種類が豊富になることもあります。
また配信をする場合、カスタムキャスト自体に配信機能はないの「nicocas」というアプリのインストールが必要です。
MakeAvatar

MakeAvatarは、3Dモデルの知識がない初心者の方でも、数分程度で3Dキャラクターを作成することができます。
以前は他のアプリに比べ、カスタマイズの種類が少ない状況でしたが、2022年のアップデートにより選択できるアバターやパーツが増えました。
また、「THE SEED ONLINE 」や「バーチャルキャスト」、「VRChat」などのバーチャルプラットフォームサービスと連携しており、作成したアバターを利用できます。
お手軽に3Dキャラを作成したい方におすすめです。
Mirrativ

Mirrativは、ライブ配信アプリとしての用途がメインですが、顔出しをしたくない方や、部屋を映したくない方はアバターを作成できます。
Mirrativのアバターは「エモモ」と呼ばれ、性別や顔、衣装などを好きなものに設定することが可能です。
気軽に3Dキャラクターを使ってみたり、ライブ配信を楽しみたい方におすすめです。
|まとめ
3Dキャラクターを作成するためのPCソフトやアプリは豊富に存在しており、これらのソフトウェアを使用すれば、簡単に3Dキャラクターを作成することができます。
また、それぞれのソフトウェアには独自の特徴があり、使いやすさやカスタマイズ性なども異なっています。
初めての方は、複数のソフトウェアを試してみて、自分に合ったものを選ぶことをおすすめします。
3Dキャラクター作成は楽しくクリエイティブな作業ですので、ぜひチャレンジしてみてください。