「メタバース」とは、「Meta(高次元の)+ universe(銀河系) = Metaverse(高次の別世界)」という意味で用いられ、インターネット上に構築された3DCGの仮想空間のことです。
メタバースの世界には、VR/ARを活用した現実に近い感覚でプレイできるゲームが存在します。
注目すべきは、近年NFT(非代替性トークン)が法的に認められたことをきっかけに、ゲーム内のアイテムや土地などがリアルマネーで売買できるようになったことです。
ゲーム業界以外にもメタバースの経済活動に目を向ける大手企業が増え、近年、メタバースとNFTはさまざまな業界で注目を集めています。
そこで本記事では、「メタバースとNFTの関連性」に焦点を当て、以下の点を詳しく解説します。
・メタバースとは何か?
・NFTとは何か?
・メタバースでのNFTの活用事例
・メタバース系おすすめNFTゲーム
・メタバースの始め方
メタバースやNFTについて興味・関心のある初心者の方は、ぜひご一読ください。
目次
|メタバースとは?

「メタバース」とは、「Meta(高次元の)+ universe(銀河系) = Metaverse(高次の別世界)」という意味で用いられ、インターネット上に構築された3DCGの仮想空間のことです。
ユーザーは、メタバース内で自身のアバター(仮想空間上の自分)を操作し、他のユーザーと交流したり、ショッピングしたりと別世界での生活を楽しめます。
このメタバースという技術の発展・普及に伴い、現代ビジネスやエンタメ業界では、世界的な経済発展をもたらすと期待されています。
|NFTとは?

NFTとは、「Non-Fungible Token (非代替性トークン)」の略で、アートやゲーム内のアイテムなどの資産に所有者情報を記載し、ブロックチェーンで具現化された信憑性を証明できるデジタル資産です。
例えば、ゲーム内のアイテムやSNSのアイコン、アート、音楽などさまざまなジャンルでNFTが活用されています。
NFTの売買は既に世界中で行われており、最大手のNFTマーケットプレイスであるOpenSeaは2021年の8月の流通総額が約3650億円を超えるほどです。
近年では、簡単なイラストが数千万円〜数億円で取引される事例もあります。
デジタルデータに唯一無二の資産性を持たせることができるNFTは、近年メタバースにおいても活用されているのです。
※なお注意点として、NFTは信憑性を証明できるデジタル資産ですが、著作権を認めるものではありません。
|メタバースでのNFTの活用事例
ここでは、メタバースでのNFTの活用事例について3点解説します。
・アート
デジタルアートの独自性や信憑性の問題は長い間課題となっていました。
以前は、アイデアをコピーしたり、盗作することは簡単にでき、アーティストが収益を獲得しづらい状況でした。
しかし、NFTの登場で、デジタルアートの所有権を確保できるようになりました。
その影響で、多くのクリエイターがデジタルアート業界への参入し始めています。
デジタルアートが活躍する場面は映画やTV、PV、絵画、デザインなど豊富です。
今後、デジタルアートが日の目を浴びる時代が近いかもしれません。
また仲介者を通さず直接デジタルアートを販売できるという点もNFTのメリットと言えるでしょう。
事例として、日本でも「CRYPTO ART FES 2022(通称CAF)」というNFTイベントが開催されています。

NFTプロジェクトやWeb3メタバースの制作、プロデュースを行う株式会社BeyondConceptが開催しているイベントです。
リアル空間やメタバース空間内に、国内外から集まった約数百点のNFTクリエイションが展示されるデジタルアートフェスティバルとなっています。
2021年4月に第一回目を開催し、二度目の開催となる「Crypto Art Fes 2022」は、メタバースとフィジカルの融合にも挑戦するなど、前回よりさらにパワーアップした内容となっています。
【イベント概要】
名称 :CRYPTO ART FES 2022(通称CAF)
開催期間:2022年7月11日(月)~7月17日(日)
詳細は、以下リンクよりご確認ください。
https://conata.world/caf/2022
・バーチャル上の土地
メタバース上では、譲渡証書代わりにNFTを用いることで、バーチャル上の土地売買も可能です。
例えば、とあるユーザーは、64区画を組み合わせた「The Secrets of Satoshi’s Tea Garden」を作り上げ、130万MANA(8万ドル相当)で売却しました。
今や、メタバースとNFTと組み合わせることで、現実世界と同じ価値観でリアルマネーが動く時代なのです。
・ゲームのアイテムや報酬
AavegotchiなどのP2Eモデルでは、交換や売却、借入可能なゲーム内暗号資産やNFTでユーザーに報酬を与える、新しいタイプのバーチャル経済が進行しています。
さらに、Battle Racerでは、車のパーツを別々のNFTとしてリリースすることで、有用性を高めています。
ユーザーは車のパーツを購入し、自分で車両を組み立てたり、OpenSeaなどのマーケットプレースで売買することが可能です。
|メタバース系おすすめNFTゲーム
ここでは、メタバース系おすすめNFTゲームについて5点解説します。
・The Sandbox

出典:https://www.sandbox.game/jp/
TheSandBoxは、立方体を組み合わせて世界をつくるアートゲームです。
仮想通貨「SAND」が共通通貨として利用でき、イベント参加費や土地売買に活用することができます。
またLAND(ゲーム空間内の土地)を所有していると、そのLAND上に独自の施設やミニゲームを構築でき、他のユーザーに遊んでもらうことが可能です。
さらに、クリエイターであればNFTのボクセルアートを制作し、TheSandBoxのマーケットで売買することもできます。
TheSandBoxについては、下記記事で詳しく解説しています。

・Axie Infinity

出典:https://axieinfinity.com
Axie Infinityとは、2018年にリリースされた仮想通貨(トークン)が稼げるブロックチェーン上に構築されたメタバースゲームです。
主なゲーム内容は、Axie(アクシー)と呼ばれるNFTペットで、対戦・繁殖・育成・取引するものです。
通常、Axie(アクシー)は購入する必要がありますが、無料で借りることもできます。
そのため、初心者でも始めやすいのが特徴です。
初期費用は、時期によって異なりますが、通常は数万円から数十万円ほどのお金が掛かると考えておいた方が良いでしょう。
Axie Infinityについては、下記記事で詳しく解説しています。

・Decentraland

出典:https://decentraland.org/
Decentralandは3D仮想世界ブラウザベースのプラットフォームです。
ユーザーは、ゲーム内通貨「MANA」で、プラットフォーム内の土地の仮想区画をNFTとして購入できます。
またDecentralandの仮想空間でしか楽しめない独自のNFTアートを飾った展示場やクリプトプロジェクトのコミュニティイベントの会場が既に稼働しています。
さらにデジタルファッションも売買されており、アバターを着飾って楽しむこともできます。
土地所有者以外も仮想空間を無料で探索することができるため、ぜひ一度試してみてください。
なおゲーム内の土地「LAND」の価格は、2019年時点は1LANDで5万円程度で売買されていたのが、2021年後半には約60〜100万円以上に値上がりしています。
そのため、投資としてDecentralandを始める方も多いようです。
Decentralandについては、下記記事で詳しく解説しています。

・BlankosBlockParty

出典:https://blankos.com/
BlankosBlockPartyは、多人数が同じ世界でリアルタイムに遊ぶMMO系のパーティゲームです。
障害物レースやシューティングゲームなどのミニゲームを他のプレイヤーと一緒にプレイすることができます。
ステージは自作したり、他のプレイヤーを招いて遊ぶことも可能です。
またマーケットプレイスでアバターやファッションアイテムの取引も可能です。
2021年8月にはファッションブランド「Burberry」とのコラボも実施されています。
・EmberSword

出典:https://embersword.com/
EmberSwordとは、ゲーム内のさまざまなアイテムがトークンとして取引できるブロックチェーンMMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)です。
敵を倒してアイテムや経験値を稼いでキャラクターを成長させたり、土地(LAND)に施設を設置して素材などを入手できます。
土地は大きさごとに役割が異なり、小型の土地は、キャンプ施設やNPCの家などの基本施設を配置でき、大型の土地は、ギルドや武具の精製施設などを配置できます。
またゲーム内のアイテムの中にはcosmetic crypto Collectible(装飾品)とよばれ、コミュニティのクリエイターが制作し、コミュニティ投票によって選ばれてゲームに実装されるものも存在します。
なおアイテムの売買で得たロイヤリティは、クリエイターに還元されます。
|メタバースの始め方

ここでは、メタバースの始め方について解説します。
①暗号資産取引所で口座開設する
メタバースを始める前の事前準備として、暗号資産(仮想通貨)取引所の口座が必要です。
理由は、メタバースで遊ぶ際、ビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)が必要になるからです。
取引所は複数ありますが、最初は「Coincheck」をおすすめします。
理由は以下の通りです。
【Coincheckのおすすめポイント】
・独自のNFTマーケットプレイス「Coincheck NFT (β版)」を提供しているため、日本円から暗号資産を直接購入できる
・口座開設が無料
・シンプルなUI設計のため、初心者でも使いやすい
・取り扱い暗号資産の種類が多い
・最大年率5%の貸暗号資産サービスがある
公式サイト:https://coincheck.com/ja/lp?utm_medium=accesstrade&utm_source=asp
②メタバースゲームを選ぶ
次に、遊びたいメタバースゲームを選びます。
初心者の方は、先ほど解説した「メタバース系おすすめNFTゲーム」から1つ選んでみてください。
・The Sandbox
・Axie Infinity
・Decentraland
・BlankosBlockParty
・EmberSword
③仮想通貨をメタバース上の通貨に交換
最後に、購入した仮想通貨を、選択したメタバースゲーム内で使用できる通貨に交換すれば準備完了です。
ちなみにCoincheck NFT(β版)では、オークション形式でゲーム内アイテムが出品されているため、出品者が決めた仮想通貨を調達しましょう。
【ゲーム通貨を購入する手順】
・手順①:コインチェックでBitcoinを購入
・手順②:Binanceで口座開設
・手順③:コインチェック → Binance へ通貨を送金
・手順④:Binanceでゲーム通貨を購入
Binanceを利用する理由は、国内取引所がゲーム通貨を取り扱っていないからです。
Binanceは300種類以上の銘柄を扱っているため、ほとんどのゲーム通貨を購入できます。
|まとめ
本記事では、メタバースやNFTについて興味・関心のある初心者の方に向けて、メタバースとNFTとの関連性について解説しました。
ブロックチェーンを基盤としたメタバースはゲーム業界やエンタメ業界を筆頭に活用されており、ビジネスでも導入が始まっています。
さまざまな企業がメタバースの導入に力を入れ始めたことで、今後市場が盛り上がる可能性は非常に高いです。
今後メタバースやNFTがどのように発展していくのか、ぜひ注目してみてください。