VR(バーチャルリアリティ)技術が進化したことで、美術館巡りが自宅で楽しめることをご存知でしょうか。
時間を気にせず、自宅でアートが楽しめるとは夢のようなコンテンツですよね。
美術館に足を運ぶことが難しい方や、美術館好きの方はもちろん、VR技術に興味がある方を含め、VR美術館は注目を集めています。
本記事では、無料で楽しめるおすすめVR美術館からVR美術館の特徴やメリット、体験する際の注意点を詳しく解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
| VR美術館とは?
「VR美術館」とは、バーチャルリアリティ(VR)技術を使って展示室や美術館を再現し、美術品や作品を鑑賞できる仮想空間のことを指します。
一般的な美術館のように、著名な美術品や現代アートなど多彩なジャンルの作品を展示しています。
VR美術館では、ヘッドセットを使って仮想空間に入り、360度の映像や音響効果、さらにはリアルな質感や光の表現などを楽しむことができます。
また、従来の美術館ではできないような、作品に触れたり、詳細な解説を聞いたりすることも可能です。
VR美術館は、遠方にある美術館に足を運ぶことが難しい人や、身体的な制限がある人、時間的制約がある人などにも利便性が高く、注目を集めています。
VRとは
「VR」とは、Virtual Reality(バーチャルリアリティ)の略称で、仮想現実を意味します。
VRは、コンピュータグラフィックスやセンサー技術、映像技術、音響技術などを組み合わせ、人工的に作り出された現実空間にユーザーが没入する技術です。
VRを利用することで、現実では不可能な場所や体験を仮想現実空間で実現することができます。
VRの活用は、エンタメやゲームにとどまらず、医療や教育、ビジネスなど多岐にわたっています。
また、VR技術を用いたコンテンツ制作やVRプログラム開発など、VRに関するスキルを持つ人材の需要も高まっています。
| VR美術館の特徴
ここからは、VR美術館の特徴をいくつか紹介します。
24時間365日鑑賞できる
VR美術館は、専用デバイスがあれば、いつでもどこでも展示物を鑑賞することができます。
また、入場の際に予約も必要ありません。
そのため、忙しい日常にちょっとした息抜きをしたいときや、隙間時間に美術に触れることができます。
また、特に興味がある展示については、休日を利用してじっくりと鑑賞することも可能です。
オンライン限定の作品を展示できる
VR美術館では、様々な制作ツールや編集ツールを駆使して、オンライン上でしか実現できない作品を創り上げることができます。
また、珍しいコンテンツに興味を持つユーザーも多く存在することが予想されるため、美術館の集客効果を高める有効な手段となるでしょう。
高画質映像で楽しめる
VR美術館では、高品質の映像や3Dモデルを使用することができます。
これは、VR技術が高度に発展し、高画質な映像を提供することができるようになったことが要因の一つです。
高品質な映像は、美術品の細部までを捉えることができ、まるで実際に美術品の前にいるかのような臨場感を体験することができます。
また、美術品の質感や彩度、照明の表現などもよりリアルに再現されます。
高品質な映像を提供することで、美術館に足を運ぶことが難しい人でも、美術品をより身近に感じることができるようになります。
特に見たい作品をピックアップできる
VR美術館では、通常の美術館とは異なり、訪問者が自由に展示されている作品を見ることができます。
一般的な美術館では、展示されている作品は順番に見る必要がありますが、VR美術館では、興味のある作品に直接アクセスして、それを詳しく見ることができます。
また、作品の背景や説明なども詳細に表示されるため、作品の情報を自由に収集することができます。
空間の制限がないので非展示作品の鑑賞が可能
VR美術館では、現実の美術館とは異なり、空間の制限がありません。
そのため、美術館に実際に展示されていない作品や、美術館に収蔵されているが常時展示されていない作品も展示することができます。
さらに、デジタル技術を活用することで、展示空間の拡張や3Dモデル化など、実際の美術館ではできないような展示方法も可能になります。
このように、VR美術館は展示作品の幅を広げ、非展示作品の鑑賞も可能にすることで、美術館のコレクションの価値を高めています。
| VR美術館のメリット
ここからは、VR美術館のメリットを紹介します。
さまざまな角度から作品を楽しめる
VR美術館では、実際の美術館とは異なり、作品を立体的に見ることができます。
つまり、2次元の図像から3次元の体験に変わり、作品を自由に回転したり、拡大したり、縮小したりすることができます。
これによって、通常の美術館ではなかなか見ることができない作品の裏側や細かい部分を見ることができます。
また、ある作品に対して、様々な角度から見ることで、その作品の立体感や奥行きをより深く理解することができるでしょう。
さらに、自分が興味のある部分をより詳細に鑑賞することができるため、より深く作品に向き合うことができます。
自分のペースで鑑賞できる
VR美術館では、リアルな美術館とは異なり、作品を一定の順序で見る必要がありません。
展示室を自由に移動し、興味のある作品をいつでも見ることができます。
また、作品に関する情報や解説もVR美術館内に用意されているため、自分のペースでじっくりと鑑賞することができます。
例えば、ある作品に特に興味を持っている場合、何度も見直したり、情報を読み返したりすることができるため、深く理解することができます。
逆に、あまり興味がない作品はスキップしてしまうこともできるため、自分の好みに合わせた鑑賞スタイルを自由自在に楽しめるというメリットがあります。
|おすすめのVR美術館
ここからは、無料で楽しめるVR美術館をご紹介します。
Explore the World’s Museums
「Explore the World’s Museums」は、世界中の美術館や博物館に所蔵される素晴らしいアート作品をオンラインで鑑賞できるVR美術館です。
ルーブル美術館やMoMAなどの著名な美術館が登録されており、Googleマップ上でアイコンをクリックするだけで、美術館を楽しむことができます。
IJC MUSEUM
「IJC MUSEUM」は、草間彌生やNerhol、名和晃平など、日本のトップアーティストたちの作品をバーチャル鑑賞できるVR美術館です。
草間彌生さんの有名なかぼちゃ作品を多角度から鑑賞できるだけでなく、カメラマークを押して撮影することもでき、SNSでシェアすることもできます。
国立科学博物館
「国立科学博物館」は、新型コロナウイルスの影響で休館している間も、「おうちで体験!かはくVR」という無料のオンライン体験を提供しています。
このオンライン体験では、「日本館」「地球館」といった展示室をVRで体験できます。
まるで映画「ナイトミュージアム」のような雰囲気が楽しめる上に、VR専用ゴーグルが必要なく、スマホやPC画面からでもビュー鑑賞ができます。
ウフィツィ美術館
イタリアのウフィツィ美術館は、世界的に有名なボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」を展示していることで知られていますが、実は美術館には多数の彫刻作品も所蔵されています。
現在、美術館は自宅にいながらにして彫刻品のコレクションを無料で公開中です。
360度見渡すことができる仕組みになっているため、作品の拡大や細部までの観察も可能です。
自宅から全方位の角度からゆっくりと鑑賞できるため、贅沢な体験ができるでしょう。
ルーヴル美術館
ルーヴル美術館は、世界的に有名な『モナ・リザ』を所蔵していることで知られていますが、現在は公式ホームページで無料のVRツアーを提供しています。
5つのゾーンから構成され、実際に美術館を訪れた際には3週間もかかるといわれる全作品をじっくり鑑賞できます。
VRならではのメリットは、混雑する美術館内ではなく、自分のペースで作品を鑑賞できることです。
ルーヴル美術館に実際に行かなくても、フランスを感じることのできる素晴らしい体験ができます。
ヴァチカン美術館
ヴァチカン美術館は、世界有数の美術館の1つで、様々な作品を展示しています。
特に注目すべきは、ミケランジェロの代表作であるシスティーナ礼拝堂の壮大な絵画です。
この美術館では、無料のVR体験を提供しており、全14のエリアを回ることができます。
VRを使えば、実際に現地に行かなくても、美術館の作品を体験することができます。
|VR美術館を楽しむ時の注意点
魅力いっぱいのVR美術館ですが、楽しむ際に注意点がいくつかありますのでご紹介します。
VR酔い
VR酔いとは、仮想現実空間内での動きや視界の変化が原因で起こるめまいや吐き気、頭痛などの症状のことです。
主に長時間のVR体験や、急激な移動や回転などの動きが多いVRコンテンツを見た際に発生することがあります。
VR酔いを防ぐためには、以下のような対策が挙げられます。
飲食物を控える:VR体験前に大量の飲食物を摂ると、VR酔いの原因となります。
VR体験時間を短めにする:長時間のVR体験は、VR酔いの原因になる可能性が高くなります。
VRコンテンツに慣れてから始める:VR初心者は、VRに慣れていないため、初めから激しい動きの多いコンテンツを見るとVR酔いを引き起こす可能性があります。
休憩を取る:VR体験中にVR酔いを感じた場合は、休憩を取り、目を閉じて休息することが大切です。
以上を対策することで、より快適にVR美術館を楽しむことができます。
視力への影響
VR美術館を楽しむ際に、長時間のVR体験が視力に影響を及ぼす可能性があります。
VRゴーグルの画面が目に近づくことで、眼球を緊張させることがあるため、目の疲れや乱視などが起こる可能性があります。
また、VR体験中に周囲の環境が暗くなってしまうことで、網膜の働きが悪化することがあります。
そのため、VR美術館を楽しむ際には、適度な休憩を取ることや、VRゴーグルを装着する前に目の周りのマッサージなどで眼球の緊張をほぐすことが推奨されています。
また、VRゴーグルの調整を正しく行い、目を常に動かしていることで、視力への影響を軽減することができます。
最悪の場合は、VR体験中に目の痛みや異常を感じた場合は、直ちにVR体験を中断し、専門医に相談することをおすすめします。
|まとめ
いかがでしたか?
本記事では、無料で楽しめるおすすめVR美術館からVR美術館の特徴やメリット、体験する際の注意点など網羅的にご紹介しました。
VR美術館は、いつでも自宅からアートを楽しめるということから新たな趣味のひとつとして、大変注目されているVRコンテンツです。
スマホさえあれば無料で楽しめるVR美術館もありますので、是非一度体験してみてくださいね!
では、今回も最後までお読みいただきありがとうございました!