最近、新しい写真撮影の方法が話題になっています。

それは、3Dカメラというものです。

3Dカメラは、立体的な映像を撮影することができ、被写体の奥行きや距離を正確に捉えることができます。

しかも、従来の2Dカメラとは全く異なり、全方位からの撮影が可能です。

このカメラを使うことで、新しい表現方法や映像作品が生み出されるかもしれません。

商品撮影や建築物の現場調査など、様々な分野で利用されている3Dカメラを今回は個人向けに紹介します。

おすすめのカメラやスマホアプリを厳選し、それぞれの特徴を詳しく解説しています。

|3Dカメラとは?

3Dカメラとは、平面の情報に加えて、物体の奥行きを撮影することができるカメラです。

この奥行きが、2Dカメラとの大きな違いです。

3Dカメラは、平面の画像から奥行きの情報を得るために、様々な方法が使われます。

例を挙げると、ステレオ方式やToFセンサーなどがあります。

これらは、奥行き情報を取得するために、2つのカメラや光の飛行時間を使って撮影します。

3Dカメラは、ロボットの目としても使用されています。

自律型の移動ロボットは、周囲の環境を3Dカメラで認識し、自己位置推定や障害物回避を行います。

また、医療や建築、製造などの分野でも、3Dカメラが使用されています。

|3Dカメラの種類

3Dカメラの種類は以下の3種類のタイプがあります。

  1. ステレオカメラ
  2. ToFカメラ
  3. 構造化照明カメラ

それぞれ撮影のタイプが異なっておりますので、それぞれのメリットやデメリットなども交えて解説していきます。

ステレオカメラ

ステレオカメラは、2つのカメラを使い物体の奥行きを測定するカメラの事をいいます。

人間の目と同じ原理で動き、異なる位置のカメラから同じ物体を見ると、ズレが発生します。これを利用し、カメラと物の距離を計算するのが特徴です。

メリットは安定性が高く、リアルタイムで正確に距離を測れるという点です。

また、人間の目に近い機能を持っているので、外でも使えるのがメリットです。

主な実用例を挙げると、車などの自動運転で用いられる車載カメラが挙げられます。

デメリットは、カメラ本体の調整を都度行なわなくてはいけない点です。

カメラの位置を調整することにより、カメラ間の距離を計算して歪みなどの補正をします。

そして、カメラの基盤などに変化がある時は、再度調整が必要という点があります。

また、3D画像などを作成する場合は、パソコンに負担がかかるというデメリットもあります。

ToFカメラ

ToF⼒メラはアクティブ⽅式という⼣⺅プの⼒メラのことをいいます、物体までの距離を⾶⾏時間で測定するのが特徴です。

⼒メラが⾚外光を照射し、それが物体に反射して⼒メラに戻ってくる時間差を⽤いて、物体までの距離を計算をして物体の深度が測定できるという仕組みです。

メリッ⼘は広い撮影距離や⾼フレᅳムレᅳ⼘、暗所撮影が可能であることや、低コス⼘で使⽤できる⼒メラである点です。

主な実⽤例を挙げると物流分野などのピッキング⼝ボッ⼘などで使われており、⼤きさや形状の測定に優れており、箱詰めや体積測定に活⽤されています。

デメリッ⼘は屋外での撮影には対応できないことと、光源からの反射や太陽光によってイメᅳジセンサᅳが反応しないので、⾞載⼒メラとしての使⽤や屋外での活躍には制限があるということです。

簡単にまとめると、⽤途が限定されるという事です˳。

しかし、これらの技術はそれぞれ得意、不得意がありますので、使⽤⽤途に応じて使われています。

構造化照明カメラ

構造化照明カメラは特別な光を発光させる照明を用いて撮影するカメラです。

先ほど紹介した、2つのカメラは、光の情報から距離を計っていましたが、構造化照明カメラでは、照明(プロジェクター)とカメラが分かれており、照明から撮影する物に対して、様々な光を照射するのが特徴です。

メリットは、精度が高い撮影が可能な点です。

例を挙げると、ToFカメラはどんなセッティングにしても、最低でも0.1cmのズレが生じてしまいます。しかし構造化照明の場合、誤差が0.1〜1mmととても小さく、高い精度が必要なアプリなどに適しています。

デメリットは上記で紹介したカメラと比較すると、コンパクトでは無いので持ち運びに適していない事や、外での撮影には向いていないという点です。

|3Dカメラの活用事例

3Dカメラの活用事例は立体的な物体を計測するのが必要な場面で使用されています。
ここでは、主に使われている事例を紹介します。

自動運転

自動運転は、安全な走行を実現させるために、センサーが搭載されており、3Dカメラもその一部分に利用されています。

ステレオカメラ、ToFカメラなどの、カメラを組み合わせて使われる事もあります。

ロボット

自立走行型のロボットには、3Dカメラが搭載されていることが多いです。
また、物のサイズを正確に識別する必要がある産業用のロボット(例:ピッキングロボット)でも活用されています。

家庭用機器

現在、スマートフォンにも3Dカメラが搭載されているのもあり、手軽に立体感のある映像を撮影するのが可能になりました。

そして、子供の見守りなどの防犯対策などで用いられる画像分析システムもあります。

|【個人向け】おすすめの3Dカメラ

個人向けのおすすめの3Dカメラを紹介します。

手軽に使えるだけでなく、高性能でコストパフォーマンスに優れたカメラを選んでいるので、様々なシーンで使う事が出来ます。

SONY

  1. ハンディカムタイプ HDR-TD20V

3つのデバイスを搭載しており、3Dと2Dの高画質の映像が撮影できるモデルです。

また、撮影時の手ブレ補正(アクティブモード)が搭載されており、綺麗な映像を撮ることが出来ます。

  1. デジタルスチルカメラ DSC-HX200V

高倍率ズームでも手ブレを軽減してくれて、光学式手ブレ補正で高倍率ズーム時でも最速約0.13秒の高速オートフォーカス機能で撮りたい瞬間を逃さず、60倍の超解像ズームで望遠撮影を実現。

  1. デジタル一眼カメラ NEX-5D

高倍率ズームでブレを軽減してくれて、進化した光学式手ブレ補正で撮影の瞬間を逃さずに撮影が出来ます。空気感まで描写するカールツァイス「バリオ・ゾナーT*」レンズで高感度フルハイビジョン動画撮影も可能で、ビデオカメラに匹敵する性能を搭載しています。

3D-Cool

3D-Coolは手軽に3D画像が撮影できるカメラです。

このカメラは、HDMI接続を使用して3D対応テレビに3D画像を表示することができ、臨場感のある映像を楽しむことができます。

また、3D画像専用のファイル形式(MPO)でメモリーカードに保存することができ、専用のソフトウェアを使用してパソコンで立体写真を楽しむこともできます。

さらに、富士フイルムのサービスを利用すれば、3Dプリントを作成することが可能になっています。

このカメラは小型かつ軽量で、デザインもシンプルなため、とても持ち運びやすく、携帯性抜群で、使いやすさにもこだわっていて、写真撮影に必要な機能を十分備えています。

|スマホでも3D写真が撮れる?おすすめアプリ

現在、スマートフォンでも手軽に3D写真を撮影することができるようになりました。

アプリを使用することで、誰でも手軽に立体的な写真を撮ることができます。

ここでは、スマートフォンでの3D写真撮影におすすめのアプリをご紹介します。

PopPic

出典:https://apps.apple.com/jp/app/poppic-3d%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%A9/id1368935143

PopPicというアプリは、iPhoneで使える立体的な写真を撮影できるアプリです。

このアプリは、独自のアルゴリズムを駆使して、フォーカスとぼかしを微調整することで、奥行き感のあるエフェクトを写真に与えることができます。

撮影後にも、自由にフォーカスポイントやぼかしの強さを調整でき、自分だけのオリジナルな写真を作ることができます。

特徴は、簡単な操作で実現できる立体感です。

風景やポートレート、建物など、様々なシーンで楽しめます。

また、SNSとの連携も可能で、撮影した立体的な写真を簡単にシェアすることができます。

さらに、アプリ内には他のユーザーが投稿した立体写真も閲覧でき、インスピレーションを得ることも可能です。

WIDAR

出典:https://www.widar.io/ja

WIDARは3Dスキャンができるアプリです。

フォトグラメトリー(アプリ内での名称はPhotoスキャン)」と「LiDAR」という、両方の技術に対応しており、タップ1つで切り替えることができて、被写体に合った方をを利用することができます。

そして、両方の技術とも一定おきに自動でシャッターが切れるので、全方位から被写体を捉え、動画を撮影するような感覚でデータを収集することができます。

また、大幅なアップデートがあり、撮影した写真の編集機能も搭載されて、非常に使い勝手のよいアプリになりました。

簡単な使い方は以下の通りです。

  1. 撮影したい物にカメラを向ける
  2. 部屋を十分な明るさにする
  3. 物を動かさずに撮影する

Loopsie

出典:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.loopsie.android&hl=ja&gl=US

Loopsieはスマートフォンを使って、手軽に本格的な3D写真が撮影できるアプリです。

このアプリは、高解像度のフルHDで3Dカメラが内蔵されており、高クオリティの写真が撮れます。

しかも、驚きはそれだけではありません。このアプリを使えば、一味違った静止画の一部が動くシネマグラフを簡単に作成することができるんです!

さらに、お気に入りの写真をSNSにシェアすることもできます。思い出の一コマや、美しい風景を、友人や家族と共有することができます。

「本格的な3D写真を撮影したい!」という方には、このアプリがおすすめです。

|まとめ

この記事では、3Dカメラの特徴、メリット・デメリット、おすすめアプリについて解説しました。

3Dカメラは、2Dカメラとは違い、深さを含めた立体的な写真を撮影することができます。

3Dカメラのメリットとしては、立体的な表現力が高く、臨場感のある写真を撮影できることが挙げられます。
この記事を読んで、3Dカメラの構造や機能、おすすめアプリについて理解して、是非、カメラやアプリを使って、立体的な写真を撮影し、新しい視点で世界を楽しんでみてください。