この記事では、VRChatの基本操作からワールド作成までの流れを丁寧にご紹介します。
VRChatは、仮想現実(VR)上で自分だけの空間を創造することが可能なサービスです。
Unity、アップロード方法などを分かりやすく解説します。
さらに、これらのプロセスを円滑に進めるための便利なツールやテクニックも詳しく説明します。
もし問題が発生した場合の対処法や、より引き立つワールドを創るための秘訣も盛り込んでいます。
ぜひ最後までお読みください。
目次
|VRChatとは
VRChatは2017年に登場した無料のソーシャルVRアプリで、一人一人がアバターとなって交流することができます。
ユーザーはVR機器を使用して、自由に選択できる無数のメタバース空間、いわゆる「ワールド」で活動します。特に注目すべきは、自分でワールドを作成し、他のユーザーと共有できる点です。
VRChatの魅力と特徴は以下になります。
1.自由なコミュニケーション: ユーザーはアバターとしてVR空間内で他のユーザーと交流できます。ボイスチャットだけでなく、ボディーランゲージも可能です。
2.ワールドの創造と共有: ユーザーは3DCG開発ソフトを使って自身のワールドを作成し、それを共有することができます。
3.大規模な商用イベント: バーチャルマーケットという商用イベントが開催され、世界中の企業が出店しています。
4.利用者数の増加: 新型コロナウイルスの影響で利用者数が急増し、現在ではピーク時には30,000人超のユーザーがアクセスしています。
ソーシャルVRは、複数のユーザーがVR空間内で会話したり、オブジェクトを制作したり、物の売買を行ったりと、社会的な交流を行うアプリのことです。
VRChatは、その中でも特に人気があり、メタバースとしての可能性が広がっています。
これらの特徴を踏まえて、VRChatは気軽に世界中の人とつながることができる、夢のようなVRアプリと言えるでしょう。
|ワールド作成の前準備
ここでは、初めてVRChatのワールドを作成する方向けに、シンプルなワールドの作成手順を解説します。
特別な技術は必要なく、あなた自身のVR空間を創り出す喜びを共有しましょう。
事前に必要なソフトウェアのインストールから始め、自分だけのワールド作成に挑戦してみませんか?
Unityをインストール
VRChatのワールドアップロードにはゲームエンジン「Unity(ユニティー)」が必要です。
Unityの導入は以下の手順で行います。
1.「UnityHub」をダウンロードします。これは、Unityのバージョン管理ツールで、Unityと共に使用します。
2.UnityHubの画面からUnityのアカウントを作成します。既にアカウントをお持ちの方はこのステップをスキップします。
3.Unityのライセンスを取得します。無料版でも問題ありません。
4.最後に、Unityのバージョンをインストールします。各アプリに対応したバージョンを選び、Unity 2019.4.31f1をダウンロードします。
以上の手順でUnityの準備が完了します。
Unityのトラストレベルを上げる
VRChatには「トラストレベル」という信頼度のシステムが存在します。
このシステムは、ユーザーの行動、貢献したコンテンツの量、友達の数など多くの要素を考慮して「信頼ランク」を決定します。
これはユーザーがVRChatに投入した時間や行動によって変動するもので、コンテンツのアップロード許可やユーザーの評価に影響を与えます。
新規ユーザーは最初「Visitor」というトラストレベルからスタートします。
しかし、VRChatのワールドをアップロードするには最低でも「New User」というトラストレベルに達している必要があります。
具体的なレベルアップ条件は公開されていませんが、ワールドを巡り、フレンドを増やすなどの活動を行うことで数時間で「New User」へ上がることができます。
特にアバターのアップロード経験があるユーザーは既に「New User」以上のトラストレベルになっているはずです。
まだの人は、VRChatで遊ぶことで自然と「New User」のレベルに達するでしょう。
このトラストシステムは、ユーザーの安全を保つとともに、適切なコンテンツの提供を促進します。
UnityのSDKを入手
VRChatで自作のワールドを構築する際には、「SDK」が必要不可欠となります。
2021年9月の現時点で、使用可能なSDKは「SDK2」と「SDK3」の2つが存在します。
しかし、今後SDK2はサポート終了が予定されているので、特段の理由がない限りはSDK3を用いて作業を進めることを強く推奨します。
なぜなら、一度選択したSDKを後から変えるという作業は困難を伴うからです。
また、VRChatにおいてアバターやワールドのデータをアップロードするためには、「VRChat SDK(以下「VRCSDK」)」が必要となります。
これはVRChatの公式ウェブサイトからダウンロードできます。
このツールを使用することで、あなただけのオリジナルワールドを創り上げ、VRChat内で他のユーザーと共有することが可能となります。
|ワールド作成方法
VRChatのワールド作成は、プロジェクトの立ち上げから3Dモデルの配置、そして最終的なアップロードまで、手順を追って進めます。
UnityとVRChat SDKを駆使し、自身だけのワールドを作り上げ、他のユーザーと共有しましょう。
新規プロジェクトを作成
VRChat内でのプロジェクト作成は、ログインからビルド・公開まで一連の流れがあります。
まずVRChatを起動し、アカウントにログインします。
次に「Worlds」から「Create」を選択し、ワールド作成ウィザードに必要な情報を入力します。
プロジェクト名、説明、公開ステータスなどを設定し、「Create」でプロジェクトを作成します。
次にワールドビルダーでワールドをカスタマイズし、最後に「Build & Publish」でビルドし公開します。
以上でプロジェクトがVRChat内で公開され、他のユーザーが体験可能となります。
SDKをインポート
SDKのインポートは非常に重要なステップであり、その手順は簡単です。
まず、必要なSDKを開発者のウェブサイトからダウンロードします。
ダウンロードしたSDKファイルは開発環境のプロジェクトフォルダ内に保存します。
プロジェクトを開き、インポート文を用いてSDKを追加します。
インポートが成功したかを確認するためには、適切なSDK関数やクラスを用いてテストコードを書くことができます。
詳細な情報はSDKのドキュメントやチュートリアルで確認できます。
床とスポーン位置を設定
VRChatの世界を自由に創造するためには、床とスポーン位置の設定は避けて通れない道です。
まずは床の設定から始めましょう。ゲームエンジンやモデリングソフトウェアを繋がりの道具として、床の形状を創り出します。
平面か立体か、あなたのゲームの雰囲気に合わせて最適な形状を選択しましょう。次に床のテクスチャを設定します。
これで床の材質や色調、リアルな感触やテーマに合わせた視覚的な演出が可能です。
そして最後に、物理エンジンを使い床の挙動を設定します。
これにより重力の影響やキャラクターが床に触れた時の反応等をコントロールできます。
そしてスポーン位置の設定。ここでプレイヤーがゲームの開始時に現れる場所を決めます。
特定の座標やオブジェクト上の位置を指定し、その後指定した場所にキャラクターやオブジェクトが現れるようにスクリプトやコードを編集します。
これらが床とスポーン位置の設定の基本的な手順ですが、ゲームエンジンやツールによって詳細は変わるので、それぞれのドキュメントやチュートリアルの確認を忘れないでください。
メインとなる3Dモデルを設置
VRChatで3Dモデルを設置するための流れはまず「モデルの作成または入手」から始まります。
このプロセスはモデリングソフトウェア(例えばBlender、Maya、3ds Max)を活用するか、オンラインの3Dモデルリポジトリ(Sketchfab等)からモデルをダウンロードすることで実現します。
続いて「モデルの最適化」が求められます。
これは、モデルのポリゴン数やテクスチャのサイズをVRChatに適した数値にする作業で、VRChatの公式ドキュメントやコミュニティのガイドを参考に行います。
次に進むのは「Unityでの設定」です。
UnityエンジンをベースとしているVRChatでは、Unityを活用します。
ここで最新バージョンのUnityをダウンロードし、インストール後にVRChat SDKを統合します。
そして「モデルのインポート」が行われます。
Unityのプロジェクトにモデルを取り込む際には、「Assets」から「Import New Asset」を選択し、3Dモデルファイルを選びます。
これにより、モデルはUnityのエディタ内で確認できるようになります。
最後のステップは「マテリアルとテクスチャの設定」です。
モデルにテクスチャを適用する作業で、Unityのマテリアルエディタを使用し、モデルに適切なテクスチャを割り当てます。
複数パーツで構成されるモデルの場合、各パーツに対応したマテリアルとテクスチャを設定します。
これらの手順を経ることで、自分だけの3DモデルをVRChatに設置し、独自の体験を楽しむことができます。
仮アップ&動作確認
VRChatでの体験は、「VRChatの起動とログイン」から始まります。
アプリケーションを開き、自身のアカウントでログインを行います。
ログイン後、次に進むのは「ワールドの選択」です。
ワールド選択画面から目的のワールドを選択し、自身で作成した新しいワールドへの移動も可能です。
ワールドに到着したら、「ワールド内での動作」が可能になります。
他のプレイヤーと交流する機会があれば、積極的にコミュニケーションを取ると良いでしょう。
一人の場合でも、ミラーや鏡を利用して自分のアバターを確認することが可能です。
その後は、「アバターの動作確認」を行います。
ジャンプや歩行など、基本的な動作をテストし、さらに手を振ったり、特定のポーズをとったりすることも可能です。
最後に、「問題の確認と対応」を行います。
アバターの動作に問題が見つかった場合、VRChatの設定やアバターの設定を見直すことが求められます。
また、ワールドの設定やコントローラーの接続状況の確認も忘れないようにしましょう。
これらの手順を経て、VRChatでの仮アップロードと動作確認が完了します。
これらの手順を踏むことで、VRChatでの体験はスムーズになることでしょう。
その他好きなモデルを追加
初めに、「モデルの作成または入手」を行います。
自分自身で3Dモデリングソフトウェアを用いて制作するか、インターネット上からダウンロードすることが可能です。
続いて、「モデルのフォーマット」を整えます。
VRChatでの利用に適したフォーマット、FBX形式やOBJ形式への変換が必要となります。
この作業は、3Dモデリングソフトウェアで可能です。
次に、「VRChatにアップロード」の作業を行います。
VRChatの公式ウェブサイトにアクセスし、アカウント作成の手続きを済ませた後、「アバター」セクションを選びます。
その後、「アバターの設定」を進めます。
「アバター」セクション内では、新規のアバターを作るか、既存のアバターを編集することができます。
この段階で3Dモデルの追加オプションが出現します。
最終的に、「モデルのアップロード」を行います。
選択したモデルのファイルをアップロードし、その完了とともに、VRChatで使用するアバターに3Dモデルが組み込まれます。
以上が、VRChatでの3Dモデル追加の全手順です。
各ステップを順序良く進めることで、3Dモデルの追加は難なく行えます。
|アップロード方法
まずは「アップロードの準備」から始めます。
Unityのメニューバーから「VRChat SDK」を選択し、「Show Control Panel」をクリックすると、VRChatのコントロールパネルが表示されます。 次に「アップロード先の選択」を行います。
コントロールパネル内で、「Worlds」か「Avatars」を選択します。
ワールドをアップロードする場合は「Worlds」、アバターをアップロードする場合は「Avatars」を選びます。
その後、「アップロード情報の入力」を進めます。
アップロード先を選択したら、ワールドやアバターの名前、説明、タグなどを設定します。
そして、アップロードするファイルを指定します。 全ての情報を入力したら、「アップロードの実行」に移ります。
「Build & Publish」や「Upload」ボタンをクリックすると、アップロードが開始されます。
最後に「アップロードの確認」を行います。
アップロードが完了したら、VRChatのウェブサイトやクライアントで作成したワールドやアバターが正しくアップロードされているか確認します。
以上がVRChatへのアップロード手順になります。
順序を追って一つずつ進めることで、スムーズにアップロードを行うことができます。
|まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事ではVRChatにワールドを作成するための手順についてご紹介しました。
あなたもVRChatのワールドクリエイターに変身してみてはいかがでしょうか。
創造力を解き放ち、自分だけのワールドを創出する喜びをぜひ体験してくださいね。