「Unreal Engine」は3Dグラフィックの優れたゲームエンジンとして全世界にユーザーが存在します。

有名ゲームタイトルに活用されるだけでなく、大手映像制作会社も「Unreal Engine」を活用して映画やアニメーションを制作するなど幅広く利用されています。

「Unreal Engine」を最大限に活用するためにはグラフィック素材を手に入れるプラットフォーム「UnrealMarketPlace」の存在は不可欠です。

今回は「Unreal MarketPlace」の活用方法をご紹介いたします。

|Unrealmarketplaceとは

「Unreal MarketPlace」とはゲーム制作や映像制作に必要な「アセット」を手に入れる事が出来るプラットフォームです。

「アセット」とは大まかにいうと創作活動に必要な「アイテム」です。

人物や物体、建物などの3Dグラフィック素材や、作った3Dグラフィックを動かすプログラムなど用途に合わせたアイテムが無数に存在します。

アセットは有料・無料のものがあり、使用用途によってダウンロードして自由に使うことが出来ます。

大手企業が開発したプログラム等も簡単にダウンロードでき、ゲームに追加して使用することも可能です。

また、ダウンロードしたアセットは利用規約に則り自身のゲーム開発に組み込んで商用利用することも出来ます。

「Unreal MarketPlace」は「Unreal Engine」を使う初心者にとっては、

豊富な素材から手軽にアイテムを手に入れられる便利なプラットフォームです。

使い慣れたユーザーやプロフェッショナルにとっても、新機能の開発やアセットのマネタイズなど、利用目的は多岐にわたるので大きなコミュティとも言えるでしょう。

|Unrealmarketplaceで入手できるもの

ここでは「Unreal MarketPlace」で実際に手に入るアイテムをご紹介致します。

「Unreal MarketPlace」では以下の3点が手に入ります。

  1. クリエイティブに必要なプログラム
  2. コンテンツや作品、使用用途にあった多彩なアセット
  3. オンラインラーニングのコンテンツ

他にもさまざまなコンテンツがありますが、

大まかに分類するとこの3点になるかと存じます。

では順に見てみましょう。

クリエイティブに必要なプログラム

「Unreal MarketPlace」にはさまざまな素材があり、一番特徴的なのが「ブループリント」というプログラムをそのまま使える機能です。

通常ゲーム上のキャラクターを動かすには膨大なプログラムを打ち込まなくてはいけませんし、プログラミングには専門知識が必要であり作成には時間もかかります。

しかし「Unreal Engine」は感覚的な創作活動に特化したゲームエンジンであるため、3Dグラフィックゲームや映像制作に不可欠なプログラミングを簡略化し、よりクリエイティブに時間をさける機能があり、例えば、シューティングゲームでよく見る仕様として、弾の飛ぶ方向や、連打、弾切れなど細かくアクションが設定されたプログラムが一つのパッケージとして用意されていて、そのアセットをダウンロードしたユーザーはプログラムがアクションとして分かりやすく可視化された状態でアレンジ出来るため、オリジナルゲームの構築が効率よく行えるのです。

このようなアクションをまとめたアセットはさまざまあり、作り込まれたものだと、既に構築されたゲーム設定がそのまま手に入り、自由にアレンジ出来るものもあります。

コンテンツや作品、使用用途にあわせた多彩なアセット

このコンテンツの豊富さは圧巻です。

キャラクター、アニメーション、サウンドプリセット、建物や機械、武器等数十種類のカテゴリーの中にさらに数百ものコンテンツが存在します。

例えば自身が作りたいゲームの世界観にあったフィールドからキャラクター、そしてそのキャラクターに着ける服から小物、建物や乗り物まで細かく設定出来るだけでなく、自分でアレンジすることも可能です。

選択肢の幅が広すぎてどれを選んで良いかわからないくらいの数ですが、それだけ「Unreal Engine」を利用するユーザーが多く、コミュニティも発達している証拠なので質の高いアセットを使って自由に自分の世界観が構築できるのは魅力的です。

また、豊富なアセットはゲームだけにとどまらず、映画やドラマ、アニメーションなどの映像作品にも活用出来ますし、建築のシミュレーションや自動車や航空機などの工業製品等の設計にも応用できるくらい精密で汎用性の高い機能を兼ね備えたアセットもあるので、3Dグラフィックで表現するコンテンツに活用すれば効率よく創作活動も出来るでしょう。

オンラインラーニングのコンテンツ

「Unreal MarketPlace」のアセットにはオンラインラーニングが出来るコンテンツもさまざまあります。

トレーニング用のアセットでは、プログラミングの仕組みやアセットの制作など、ゲーム制作や映像制作に関するテクニックが学べます。

また、インストラクターによるトレーニングもあり、「Unreal Engine」の活用においてサポート体制は比較的充実しているでしょう。

また、「Unreal MarketPlace」コミュニティ機能ではさまざまな質問や開発に関してのスレッドがあり、検索すれば欲しい情報が見つけやすいのも特徴です。

しかし、まだ日本では発展途上のシステムで、日本人のユーザーが少ないため英語の情報がほとんどなので、翻訳アプリやブラウザの翻訳機能を使って、ひと手間かけてトレーニングしなくてはいけないのが難点です。

しかし、日本のユーザーも徐々に増え日本語のフォローも始まりつつあるので今後に期待です。

|Unrealmarketplaceを使う注意点

「Unreal MarketPlace」では無数のアセットとコンテンツが存在します。

世界中のユーザーが集まるプラットフォームですので、ガイドラインを理解して使わないとトラブルの原因にもなるでしょう。

ここでは「Unreal MarketPlace」を使用するにあたって注意点を2点ご紹介いたします。

無料と有料のコンテンツがある

「Unreal Engine」は基本的にはすべての機能は無料で使えます。

しかし、アセットに関してはほかのユーザーが作ったアイテムなど値段がついており、有料のものも存在します。

無料のアセットを探して組み合わせながら自身のオリジナル作品を作る事も可能ですが、人気のアセットやプログラミングが高度で複雑な設定ができるアセットなどほとんどは有料で、価格帯はクリエイターやアセットの機能によりさまざまありますが1,000〜20,000円前後の価格帯が主流な様子です。

また、セール品などもあるため自身の資金に合わせて欲しいアセットを手に入れましょう。

商用利用・著作権などガイドラインの把握が必要

「Unreal Engine」は無料で制作したゲームを販売することが出来るので、金銭やりとりが発生します。

「Unreal MarketPlace」で販売しているアセットに関して、「Unreal Engine」で制作しEpicのプラットフォームでの使用に関しては著作権など発生せず、自由にアセットを使うことが出来ます。

しかし、その作品を違うプラットフォームで公開したり販売することは禁止されています。

また、Epicが定める禁止コンテンツ(悪意のある差別的なもの、ポルノ、違法コンテンツ、知的財産を侵害するもの、偽のゲームやマルウェアなどの詐欺・不正行為など)がないことや、ゲームの品質・機能が要件を満たしていることがポイントとして上げられます。

プラットフォームに公開されている作品がEpicの基準を満たさない場合は、Epic側が販売を拒否することも出来るので、ガイドラインは十分把握しましょう。

|Unrealmarketplaceで出来ること

「Unreal MarketPlace」ではアセットをダウンロードして、ゲームや映像作成に使う素材を揃えたり、制作スキルを身に着けたりするだけではなく、自分が作ったゲームやアセットを販売することも可能です。

初心者にはハードルが高い内容ではありますが、自身のコンテンツをマネタイズ出来るプラットフォームでもあり「Unreal MarketPlace」で販売したコンテンツには発生した収益に合わせてロイヤリティが発生し、利益の数%をEpicに支払うことで運用されています。

全世界にユーザーがいる大きなコミュニティですので、質の高いアセットやゲームをつくり、コミュニティに貢献するような活動をすればクリエイターとしてのスキルも上がりますし、ある程度の収益を「Unreal MarketPlace」で手に入れることができるかもしれません。

|まとめ

今回は「Unreal MarketPlace」で手に入るもの、出来ることについて紹介致しました。

「Unreal MarketPlace」では基本的に「Unreal Engine」で使用するアセットを入手することができます。

アセットとはゲームや映像制作などで使う素材だけでなく、スキルを磨くオンラインスクールや教材も手に入れる事が可能です。

アセットは有料のものも存在し、それらを売買することも可能です。

そのため「Unreal MarketPlace」ではある程度の経済圏があるため、自身が制作したゲームやアセットで収益を上げることもできます。

誰でもゲームを作って販売できる時代になってきました。

高性能で無料のコンテンツも沢山あるので、まずは「Unreal Engine」に触れてみては如何でしょうか。