先日、Meta Quest 2の後継機である「Meta Quest 3」が発売されました。
前々から高性能なVR体験や拡張現実(AR)の機能を提供することが期待されており、最新の記事によればMeta Quest 3はより軽量で快適な装着感を実現し、より高解像度なディスプレイや強化されたパフォーマンスを備えると予想されていたMeta Quest 3。
本記事ではそんなMeta Quest 3について、機能や価格、ビジネスにはどう生かせるのかを詳しく解説していきます。ご興味がある方はぜひ最後までお読みください。
目次
|Meta Quest 3とは
Meta Quest 3とは、Meta社が開発したスタンドアローン型のVRデバイスです。
2023年6月に発表され、同年10月10日に正式に販売が開始されました。
Meta Quest 2の後継機として大幅にスペックが向上しており、ディスプレイ解像度の高さやMR技術を体験できるなどといった技術面に注目が集まっています。
また、デザイン面でもコンパクトになっているため、長時間の装着も問題なくできます。
さらに、個人向けだけではなく企業向けとしてビジネス利用ができるようなサポート体制も整っていますので、企業としても押さえておきたいデバイスになるでしょう。
|Meta Quest 3の価格
気になる価格ですが、128GBで74,800円(税込)、512GBで96,800円(税込)です。
Meta Quest 2が発売された当時の価格は128GBモデルで59,400円でしたので、初期の価格だけ見れば15,000円ほど価格が上昇しています。
ただし、後ほど解説しますが機能の大幅な向上も踏まえると妥当な価格ではないでしょうか。
さらに、2024年ごろには、より手頃な価格の安価モデルも登場する予定です。
これにより、多くのユーザーにVR体験を手軽に提供することをMetaは目指しています。
安価モデルにおいても、基本的な機能や性能はしっかりと備えられている可能性が高いです。
今後の情報に注目しましょう。
Meta Quest 2は値下げ
Meta Quest 3の発売に伴い、Meta Quest 2は値下げされお買い得となっています。
気になる価格は、128GBで47,300円(税込)、256GBで53,900円(税込)。
元々の販売価格から1万円ほどの値下げとなりました。
また、Meta Quest 2とMeta Quest Proにはアップデートが入り、CPUとGPUのパフォーマンスが向上します。
その数値について、CPUは双方とも最大26%、GPUはMeta Quest 2で最大19%、Meta Quest Proでは最大11%となるようです。
Meta Quest 2もしくはProでも十分楽しむことができますので、「Meta Quest 3の価格が落ち着くまではMeta Quest 2を使いたい」、「企業や学校で活用するためにまとめて複数台購入したい」という方にはおすすめのタイミングと言えます。
尚、Meta Quest 2については以下の記事も併せてご覧ください。
|主な機能やスペック
続いて、Meta Quest 3の主な機能やスペックについて解説します。
どのような技術が採用されているのかぜひチェックしてみてくださいね。
厚さは40%ダウン
Meta Quest 2ではコストダウンの関係で、簡単なゴムバンドのみで固定されていたので、耳とすれて痛みが生じます。
また、本体自体は軽量ですが、前方に荷重がかかるので首が痛くなりがちでした。
しかし、今回発売されるMeta Quest 3の厚さは従来の40%になります。
コンパクトなデザインになりましたので、長時間装着していても苦にはなりません。
だからといって性能がダウンしているわけでもなく、むしろMeta Quest 2の2倍以上とされています。
どんな性能があるかについては次の見出し以降でご紹介していきます。
グラフィック性能が向上
スペックとして最も大きな変化は、グラフィック性能が向上していることです。
これまでの中でも最も解像度の高いディスプレイパネルとパンケーキレンズを組み合わせ、Meta Quest 2の2倍以上といわれるGPUをもつ次世代Snapdragonチップセットを取り入れています。
レンズは片目だけでも2064×2208ピクセルで、Meta Quest 2より解像度が30%ほど向上。
リフレッシュレートは90Hz、120Hz、視野角はこれにより、美しく解像度の高い映像を見ることができ、より高い没入感を得ることが可能です。
Meta Reality技術でMR体験
Meta Quest 3では新たにMR技術を体験することができるようになりました。
公式が出しているこちらの動画をご覧いただくとわかる通り、Meta Quest 3を装着すると現実では何もなかったテーブルの上にボードゲームの映像が映し出されています。
Meta Quest 3が今回採用したMeta Realityシステムにより、カラーパススルーを実現し、よりリアルなMR体験を構築することができるようになったためです。Meta Quest 2はモノクロパススルーに限定されていましたので、大きな変化と言えます。
さらに、外向きの高解像度カメラに加え、約400万画素のRGBカラーカメラ、深度センサーにより、奥行きも感じられるようなMR体験ができるでしょう。
尚、MRについては以下の記事も併せてご覧ください。
Smart Guardian機能
Meta Quest 3では新機能として「Smart Guardian(スマートガーディアン)」が搭載されています。
Smart Guardianとは、現実世界をナビゲートするためのもので、MR体験を補助するためのマッピング機能やカメラパススルー機能を含むナビシステムです。
ヘッドセットを装着したまま家の中を歩くこともでき、視界は良好でコーヒーや水などを飲むことも可能とのこと。
これがあれば、ゴーグルを装着したまま1日を過ごすことも可能になりそうです。
リアルな感覚を味わえるコントローラー
Meta Quest 3で使用するTouch Plusコントローラーには、新しい技術であるTruTouchハプティクスが採用されています。
これはMeta Quest Proで採用されている技術で、振動することによりリアルな感覚を味わうことが可能です。
また、Meta Quest 2のコントローラーについていたトラッキングリングは技術の進歩によりなくなっています。
これにより、煩わしさを感じず自然な動きができるようになります。
独自コンテンツもこれまでのコンテンツも楽しめる
Meta Quest 3には、豊富な専用アプリが用意されています。
これまでできなかったMR体験ができる独自のコンテンツを広く楽しむことができます。
また、Meta Quest 3はオープンプラットフォームを採用しており、開発者が独自のアプリを提供することも可能です。
Meta Quest 3の専用アプリの数の増加により、ユーザーは自分の好みや興味に合わせたVR体験を楽しむことができるでしょう。
加えて、Meta Quest 2でこれまでプレイされていたコンテンツが、Meta Quest 3のためにアップデートされて登場しています。
人気のゲームや動画コンテンツ、フィットネス体験、ソーシャルアプリなどの利用も可能ですので、Meta Quest 2の購入を考えていてまだ手が出せていないという方にもおすすめです。
|Meta Quest 3とMeta Quest 2の比較
さて、ここまでMeta Quest 3の機能やスペックについてご紹介してきましたが、結局のところMeta Quest 2とは何が違うのかが気になるという方もいらっしゃるかと思います。
ここまでの情報を含めて、改めて2つの違いをまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。
Meta Quest 3 | Meta Quest 2 | |
ストレージと価格※2023年10月時点 | 128GB 74,800円(税込)512GB 96,800円(税込) | 128GB 47,300円(税込)256GB 53,900円(税込) |
重量 | 515g | 503g |
チップセット | Qualcomm Snapdragon XR2 Gen 2 | Qualcomm Snapdragon XR2 |
解像度(片目) | 2,064×2,208 | 1,832×1,920 |
リフレッシュレート | 90Hz、120Hz(テスト時) | 最大120Hz |
視野角 | 水平110度、垂直96度 | 水平97度、垂直93度 |
レンズ | パンケーキレンズ | フレネルレンズ |
パススルー | フルカラー | 白黒 |
瞳孔間距離 | 58mm~71mm | 58mm、63mm、68mm |
コントローラー | Touch Plusコントローラー | Touchコントローラー |
バッテリー最大使用可能時間 | 平均2.2時間 | 2~3時間ほど |
|ビジネスでの活用は可能?
Meta Quest 3は、その高性能や豊富な機能を活かし、ビジネスにおいても幅広い活用が期待されています。
まず、Meta Quest 3は、Microsoftの「Windows 365」に対応しています。
お馴染みのWordやExcel、PowerPointといったツールをMeta Quest 3を通して空間内に写して利用することが可能です。
また、2023年10月末にはMeta社が以前展開していた法人向けサービス「Meta Quest for Business」の再展開を発表しています。
これはサブスクリプション型のサービスで、法人価格でデバイスの購入ができたり、24時間いつでもサポートを受けることが可能です。
また、複数のユーザーで1台のデバイスを利用できるような管理システムも構築されているようです。
以上のことから、今後Meta Quest 3をビジネスに活用する企業も増加していくのではないかと考えられます。
|まとめ
今回の記事では、Meta Quest 3について価格や機能を中心にご紹介してきました。
これまでにない新たな体験ができるVRデバイスとして話題を集めていますが、個人向けだけでなくビジネス向けとしても利用できるため、企業での活用も今後活発になっていくのではないでしょうか。
企業向けのサポート体制も万全ですので、気になる方はぜひ実際に触れて体験してみることをおすすめします。