近年ではよく耳にするようになった『メタバース』ですが、メタバースの仕事とはどんなものがあるのか皆さんはご存知でしょうか。
メタバースがどんなものか知っているが、仕事として働くためには何をすればいいのかわからない、という方もいるのではないでしょうか。
本記事ではそのメタバースの仕事について詳しく解説していきたいと思います。
目次
|メタバースとは
『メタバース』とはインターネット上で構築された「仮想空間」のことを言います。
語源は、古代ギリシャ語で「超越した」、「高次の」という意味の「メタ(meta)」と「ユニバース(universe / 宇宙)」の「バース」から組み合わされています。
メタバースの空間では、ユーザーは自分の分身であるアバターを使って、他の人と交流したり、買い物をしたり、イベントを楽しんだりなど様々なことができます。
ゲーム分野で使われることもあり、代表的なところで言うと、
・「どうぶつの森」
・「MINECRAFT(マインクラフト)」
・「FORTNITE(フォートナイト)」
などがあります。
最近ではゲーム以外に、ライブのイベントやマーケットなどでも活用されていることが多いです。
例で言うと、「ラブライブ!」や「初音ミク」のイベントなどがあります。
アニメやゲームのキャラクターなどは直接会うことができないので、メタバースでならそれが実現できるというところは、メタバースならではの利点でもあるかもしれません。
メタバースについては以下の記事もご覧ください。
|メタバース制作に関連する仕事
メタバースでの仕事を大きく分けると3つに分かれます。
「デザイナー職」と「エンジニア職」、「営業、マーケティング」です。
では詳しく説明していきましょう。
デザイナー
デザイナー職では主に、「空間」「UI」「アバター」を制作していますが、
その中でも、メタバース空間やアバター制作する「3DCGデザイナー」と、
操作するボタンや画面をデザインする「UI/UXデザイナー」に分かれます。
デザインする時に使われるソフトは、CGデザイナーでは主に「Maya」「Blender」と、「Adobe Potoshop」、「Adbe Substance Painter」などのアプリを使います。
UIデザイナーは主に「Adobe illustrator」や、「Figma」「Sketch」を使っています。
エンジニア
エンジニア職では主に「サーバー開発エンジニア」、「Android・iosエンジニア」、「インフラ・セキュリティエンジニア」に分かれます。
さらに、メタバース内でゲームを開発する場合は「ゲーム開発エンジニア」も加わります。
開発エンジンはゲーム開発のものを使うことが多く、「Unity」、「Unreal Engine」がよく使われています。
メタバースでは現在では「Unity」で作っている企業がほとんどなので、もしメタバース開発をしたいという方は「Unity」を勉強しておくと就職や転職に有利です。
営業
メタバースでも営業職は必要とされており、販売するのは主に「メタバースシステム」や「メタバース広告枠」などです。
システムの販売とは、メタバースでイベントや出店の利用を促進させるための営業活動です。例で言うと、現実のお店にネット販売を促すようなイメージになります。
メタバース業界の中には技術には強いが営業には不安がある、という企業もあるので、営業スキルの高い方は特に重宝されています。
広報マーケティング
広報やマーケティングは他の一般企業と仕事内容は変わりませんが、メタバースで何ができるのかの知識が求められます。
メタバースのターゲット年層は主に20代以下なので、その世代でよく使われるツールでの広報や、よく使われるメタバース内でマーケティングを行います。
例で言うと、メタバースではよく「FOTENITE(フォートナイト)」がよく使われますが、その中でイベントを主催したり、デジタルアイテムを販売したりします。
|メタバースデザイナーとは
ここまでメタバースの仕事をご紹介してきましたが、ここからはデザイナー職についてもっと詳しく説明していきたいと思います。
「メタバースデザイナー」とは主にメタバースの空間のデザインやキャラクター、UIなど、メタバースに関わるデザイナーの総称のことを言います。
メタバースデザイナーがつくるものを詳しく例で言うと、
・メタバース空間(ワールド)
・キャラクター(アバター)
・アイテム
・イベントやミニゲームのデザイン
などがあります。
デザイナーは専門的な知識を求められることが多く、メタバースデザイナーになる為には3Dソフトの使い方やUnityの使い方、デザインの仕方など様々なことを習得しなければなりません。
では具体的にどんな知識やスキルが必要なのかご紹介していきます。
|メタバースデザイナーの種類
メタバースデザイナーは主にメタバースエリアなどを担当する「3Dデザイナー」とUIなどを担当する「2Dデザイナー」の2種類に分かれます。
同じデザイナーでも仕事内容や必要なスキルも変わってきます。
3Dデザイナー
3Dデザイナー及びCGデザイナーは主にメタバース内の「空間(建物や景色など)」、「アイテム」、「アバター」を制作します。
使用する3Dソフトは「Unity」、「Maya」や「Blender」、後は「Photoshop」などを使います。
3Dデザイナーの中では特定の分野に特化したデザイナーもおり、「アバターデザイナー」、「デジタルアイテムデザイナー」、「デジタルファッションデザイナー」などと呼ばれ、フリーランスで働いている人もいます。
メタバースデザイナーとして転職、就職したいという方は、
・3Dソフトの知識、スキル
・デザイナーとしての実務経験(チームでのコミュニケーション能力)
を習得すると企業に採用されやすくなります。
2Dデザイナー
2Dデザイナーでは主に「UI/UX」のデザインを担当します。
ユーザーが直感的に使いやすいようデザインし、アプリを使いやすいようにしています。
一見簡単そうに見えますが、ユーザーが使いやすいように何度もデザインを修正することもあり、大きいプロジェクトだとUIデザイナーが2〜3人入ることもあるので、よりユーザー目線になれる方に向いています。
他にはWeb用の広告やイベントのビジュアルを担当する企業もあるので、デザイン力を高めておくと、より転職や就職がしやすくなります。
|身に付けておきたいスキル
メタバースデザイナーになるために、習得しておきたいスキルをまとまると、
・3Dソフト(Maya、Blender)の知識、スキル
・「Photoshop」、「Illustrator」、「Substance 3D Painter」などのスキル
・デザイン力
・コミュニケーション能力
などを習得しておくと企業に採用されやすくなります。
デザイナーは学歴はあまり重要視されないので、専門学校やフリーターの人でもスキルさえあればメタバースデザイナーになれる可能性は十分あります。
年齢も関係ないので、現在有名な大学に通えていない、という方も諦めないで下さい。
|メタバースデザイナーとして働く方法
ここまでメタバースデザイナーとはどういうものか、ご紹介してきましたが、
実際にメタバースデザイナーとして働くためにはどうしたらいいのか、2種類の方法をご紹介します。
メタバース企業に就職する
一番手っ取り早いのが、メタバース企業に就職することです。
企業に就職してしまえば、詳しい仕事内容やフォローは会社が請け負ってくれるので、メタバースデザイナーとしての知識が少なくても安心して働くことができます。
実際に仕事を受けなければ分からないことや、自分の知らなかった知識を知ることもできるので、メタバースデザイナーになる方法としてはこれがもっともおススメです。
フリーランスとして依頼を受ける
2つ目に、フリーランスのCGデザイナーとしてメタバースの依頼を受けることです。
企業に属さないことで、自分のやりたいことができ、価格も自分で設定できるので、個人で自由にやりたいという方は向いているかもしれません。
現在はフリーランスで活動している人も多く、クラウドソーシングから仕事を受けることもできるので、デザイナーとしての実務経験がある方はこちらがおススメです。
ただし、個人事業主として生計を立てるためにはビジネスプランの立て方や財務管理の知識も必要なので、その点に気を付けて事業を立ち上げるようにしましょう。
|まとめ
ここまでメタバースデザイナーについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
メタバースは最近よく耳にすることが多く、これから企業が盛り上がっていく可能性が大きいので、今メタバースデザイナーになることで、将来もしかしたら重宝されるかもしれません。
現在CGデザイナーを募集している企業は沢山あるので、気になる方はぜひ調べて見てください。