子供から「ロブロックスで遊びたい」と言われた際、多くの保護者が懸念するのはオンラインプラットフォームによるトラブルや安全性ではないでしょうか。

ロブロックスは単なるゲームに留まらず、世界中で学習ツールとしても活用されるプラットフォームですが、安全に利用するためには適切な「年齢制限」と「ゾーニング」が不可欠です。

本記事では、ロブロックスの年齢区分などの基本仕様から、保護者が必ず設定すべきペアレンタルコントロールの手順について解説します。

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ロブロックスに年齢制限はある?基本仕様と推奨年齢

ロブロックス(Roblox)を始めるにあたり、多くの保護者が最初に抱く疑問は「そもそも何歳から利用できるのか」という点ではないでしょうか。

結論、アカウント作成そのものには、厳格な下限年齢制限は設けられていません。

App StoreやGoogle Playなどのアプリストアでは、レーティングが「12+」などに設定されている場合がありますが、ロブロックス自体の利用規約では全年齢が対象となっています。

しかし、利用開始に制限がないからといって、すべてのコンテンツが子供にとって安全であるとは限りません。

ロブロックスは、ユーザー自身がゲームを作成し公開できる「UGC(User Generated Content)」プラットフォームであるため、その内容は多岐にわたります。

そのため、ロブロックス運営側は年齢制限ではなく「エクスペリエンスガイドライン」という形で、コンテンツごとの推奨年齢区分を設けています。

年齢そのものに制限はないが「4つの区分」が存在する

ロブロックスのコンテンツは、現在主に4つの年齢区分(推奨年齢)に分類されています。

この区分は、各コンテンツに含まれる表現(暴力描写、血液表現、恋愛テーマなど)の度合いに基づいて決定されています。

区分1:全年齢(All Ages)

暴力描写は軽度かつコミカルなものに限定され、血液表現などは含まれないため、誰でも安心して楽しめるコンテンツとされています。

区分2:9歳以上(9+)

ここからは、軽度から中程度の暴力描写や、現実味のない血液表現が含まれる可能性がありますが、過激な恐怖表現は制限されています。

区分3:13歳以上(13+)

中程度の暴力描写や、より現実的な血液表現に加え、軽度の恋愛テーマや、プレイ不可のギャンブルコンテンツが含まれることが許可されています。

区分4:17歳以上(17+)

ここでは、激しい暴力描写、リアルな血液表現、恋愛テーマ、アルコール表現などが許可されており、利用には公的身分証による年齢確認が必須となります。

このように、ロブロックスは「禁止」ではなく「年齢に応じた区分け」によってエコシステムを維持している為、保護者は子供の実年齢や精神的な成熟度に合わせて、どの区分まで許可するかを判断する必要があります。

なぜ「危険」と言われるのか?保護者が懸念すべき3つのリスク

ロブロックスの安全性が懸念される理由は、プラットフォームの自由度の高さゆえに発生する、主に3つのリスク要因にあります。

1つ目のリスク:見知らぬ他者とのコミュニケーション

ロブロックスにはチャット機能やボイスチャット機能があり、オンライン上で世界中のユーザーと交流が可能です。

これには、悪意のある大人が子供に接触したり、個人情報を聞き出そうとしたりするリスクが潜んでいます。

2つ目のリスク:高額課金や詐欺トラブル

ゲーム内通貨「Robux(ロバックス)」を使用したアイテム売買はロブロックスの経済圏を支える要素です。

しかし、子供が親の許可なく課金してしまったり、ゲーム内で「Robuxをあげる」と騙されてアカウントを乗っ取られたりする事例が報告されています。

3つ目のリスク:不適切なコンテンツへの接触

運営側の監視やAIによるフィルタリングは日々強化されていますが、膨大な数のユーザー投稿コンテンツの中には、すり抜け的に不適切な表現(過度なホラーや性的暗示など)が含まれるゲームが一時的に公開されてしまう可能性があります。

これらのリスクは、ロブロックス自体の欠陥というよりも、インターネットサービス全般に共通する課題です。

重要なのは、これらのリスクを発生しうる事象として認識し、次項で解説する「ペアレンタルコントロール」で防ぐことが大切です。

ペアレンタルコントロールの設定方法とは?

ここでは、アカウント作成直後に必ず実施すべき3つの設定ステップを、優先度が高い順に解説します。

保護者用PINコードの設定と管理

まず最初に行うべき設定としては、設定画面そのものに鍵をかける「保護者用PIN(Parent PIN)」の有効化です。

このPINコードを設定すると、今後ペアレンタルコントロールの設定を変更しようとするたびに、4桁の暗証番号の入力が求められるようになります。

具体的な設定手順は以下の通りです。

まず、ロブロックスアプリのホーム画面右下にある「・・・」アイコンをタップし、「設定(歯車アイコン)」を開きます。

メニュー内にある「ペアレンタルコントロール」を選択し、最上部にある「保護者用PIN」のスイッチをオンにします。

ここで4桁の数字を設定しますが、子供の誕生日など推測されやすい番号は避け、親だけが管理できる番号を入力してください。

このプロセスにおいて極めて重要なのが、「保護者のメールアドレス」をアカウントに紐付け、認証を済ませておくことです。

万が一PINコードを忘れてしまった場合、登録したメールアドレス以外にリセットする手段がありません。

子供が自分のメールアドレスで登録していると、リセットメールを受け取って勝手にPINを解除してしまう可能性があるため、必ず「親が管理しているアドレス」で認証を行ってください。

年齢に応じたコンテンツ制限(エクスペリエンスガイドライン)の設定

設定画面への鍵(PIN)をかけたら、次は「子供がアクセスできるゲームの範囲」を決定します。

ロブロックスでは、前項で解説した年齢区分に基づき、検索結果やプレイ可能なゲームをフィルタリングする機能が備わっています。

設定は、同じく「ペアレンタルコントロール」の画面内にある「許可された体験(Allowed Experiences)」という項目から行います。

ここでは、スライダーや選択肢を用いて、子供に許可する年齢区分の上限(全年齢、9+、13+など)を指定します。

例えば、小学校低学年の子供であれば「9+(9歳以上)」に設定することをお勧めします。

これにより、中程度の暴力表現や軽度の恋愛要素を含む「13+」以上のコンテンツは、検索しても表示されなくなり、URL等から直接アクセスしようとしても「この体験は利用できません」とブロックされるようになります。

チャット機能とプライバシーの制限

最後に行うのが、対人トラブルの最大の要因となる「コミュニケーション機能」の制限です。

ロブロックスでのトラブルの大半は、見知らぬユーザーからの暴言、執拗な付きまとい、あるいは外部SNSへの誘導などの「チャット」に起因します。

設定メニューから「プライバシー」を開き、「コミュニケーション」のセクションを確認してください。

ここで最も安全な設定は、すべての項目を「誰にも許可しない(No one)」にすることです。

具体的には、「私にメッセージを送ることができる人」「アプリ内でチャットできる人」「私とチャットできる人」のすべてをオフにします。

もし、学校の友達と遊びたいという要望がある場合は、「友達(Friends)」に設定を変更してください。

ただし、この設定にする場合は、「友達申請を承認する際は、必ず親と一緒に確認する」「リアルで知っている子以外は承認しない」という家庭内ルールを徹底することが重要です。

また、13歳以上で年齢確認を行うと利用可能になる「ボイスチャット(Spatial Voice)」機能についても、このプライバシー設定から個別にオン・オフが可能です。

最後に

ここまで、ロブロックスの年齢制限の仕組みやリスク、そして具体的な対策について解説してきました。

ペアレンタルコントロールの設定は、安全管理の強力な基盤ですが、それだけで万全とは言えません。

最も効果的な安全対策は、設定作業を通じて親子、あるいは教師と生徒の間で対話を重ねることです。

「なぜチャットをオフにするのか」「なぜこの年齢区分に設定するのか」という理由を子供に丁寧に説明し、納得感を持たせるプロセス自体が、極めて質の高いデジタルリテラシー教育となります。

例えば、「知らない人からの誘いには乗らない」「個人情報は絶対に入力しない」「困ったことがあったらすぐに大人に相談する」といった基本的なルールを、ロブロックスという具体的な題材を通じて話し合ってみてください。

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