世界中で爆発的な人気を誇るゲーミングプラットフォーム、ロブロックス。

子供たちの創造性を育む場として注目される一方で、「ロブロックスは危ないのではないか」という懸念の声も少なくありません。

結論から言えば、ロブロックスには確かにリスクが存在しますが、適切な設定とリテラシーがあれば安全に利用することは可能です。

危険視される主な理由は、YouTubeのように誰でもコンテンツを作成・公開できる「UGC(ユーザー生成コンテンツ)」の仕組みと、不特定多数と交流できる「SNS機能」にあります。

実際に、チャットを通じたトラブルや予期せぬ課金といった事例も報告されていますが、運営側も強力な監視体制とペアレンタルコントロール機能を提供しています。

本記事では、保護者が把握すべき具体的な3つのリスクと、今日からできる安全対策の設定手順を解説します。

ロブロックス(Roblox)は危ないゲーム?子供が安全に利用できるポイントを解説
ロブロックス(Roblox)は危ないゲーム?子供が安全に利用できるポイントを解説

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本当にロブロックスは危ないのか?

ロブロックスが「危ない」と言われる背景には、プラットフォームの構造が大きく関係しています。

多くの保護者はロブロックスをよくあるゲームとして捉えがちですが、実際にはYouTubeに近い「巨大な投稿型プラットフォーム」です。

その仕組みとして、一般ユーザー自身が「Roblox Studio」というツールを使ってプログラミングを行い、独自のゲーム(ワールド)を作成して世界中に公開しています。

この「UGC(ユーザー生成コンテンツ)」と呼ばれる仕組みこそが、ロブロックスの爆発的な人気の理由であり、同時にリスクの根源でもあります。

誰でも自由にコンテンツを発信できる自由度の高さゆえに、悪意を持ったユーザーが不適切なゲームを公開したり、チャット機能を使って子供たちに接触したりする「SNS的なリスク」が混入しやすいためです。

勿論、運営元のRoblox Corporationも自動検知システムやモデレーターなどを活用したセキュリティ対策には非常に力を入れています。

しかし、世界中で毎日約7,900万人以上(※2024年第2四半期時点)がアクセスする膨大なトラフィックの中で、すべての悪質行為をリアルタイムで防ぐことは、技術的にも困難なのが現状です。

つまり、ロブロックスを安全に利用するためには、プラットフォーム側の対策だけに頼るのではなく、ユーザー側での適切な設定と自衛策が必要になるのです。

大人が知っておくべき3つのリスクと事例

ロブロックスで主に発生しやすいトラブルは、主に「対人関係」「金銭問題」「コンテンツ内容」の3つに分類されます。

それぞれの具体的な手口や事例を知ることで、効果的な対策を打つことが可能になります。

知らない大人とも繋がれる「チャット機能」と「誘い出し」

最も警戒すべきリスクは、ゲーム内のボイスチャットやテキストチャットを通じた、見知らぬ第三者との接触です。

ロブロックスはオンラインゲームであると同時に、アバターを介して交流する巨大なSNSでもあります。

そのため、子供をターゲットにした悪意ある大人が、ゲーム内で親しくなり、巧みな言葉で個人情報を聞き出そうとするケースが存在します。

具体的な事例としては、住所や学校名を聞き出すだけでなく、「もっと面白い話があるよ」とDiscordやLINEなどの外部SNSへ誘導する”連れ出し”の手口が挙げられます。

プラットフォームの監視が及ばない外部ツールに移動してしまうと、画像送信を要求されたり、犯罪に巻き込まれたりするリスクが飛躍的に高まります。

「ゲームの中だけの友達」という境界線が曖昧になりやすい子供にとって、このチャット機能は常に監視が必要な「窓」であることを認識しておかなければなりません。

課金トラブルや詐欺被害

次に多いのが、ゲーム内通貨「Robux(ロバックス)」を巡る金銭トラブルです。

ロブロックス自体は無料で遊べますが、アバターの着せ替えやゲームを有利に進めるアイテムの購入には課金が必要です。

子供の「アイテムが欲しい」という心理につけ込み、「無料でRobuxをあげる」と謳ってアカウントのパスワードを盗み出すフィッシング詐欺(Scam)が横行しています。

また、詐欺以外でも、親のクレジットカードを勝手に登録して数十万円を課金してしまったという事例も後を絶ちません。

特に低年齢の子供の場合、デジタル上の通貨とお金の感覚が結びつかず、ボタンを押すだけでアイテムが手に入る感覚で課金を繰り返してしまうことがあります。

アカウントの乗っ取りや高額請求を防ぐためには、パスワード管理と決済手段のブロックが不可欠です。

子供には見せたくない「不適切なゲーム」の存在

3つ目のリスクは、子供の年齢や精神発達に見合わない、過激なコンテンツへの接触です。

前述の通り、ロブロックス上のゲームはユーザーが作成しているため、中には運営の審査をすり抜けた不適切なワールドが一瞬だけ公開されることがあります。

具体的には、性的な描写を含むアダルト要素の強いゲームや、過度に暴力的でグロテスクな表現を含むホラーゲームなどです。

これらは発見され次第削除されますが、削除されるまでの短い間に子供がアクセスしてしまう可能性はゼロではありません。

また、いじめを助長するようなコミュニティや、特定のユーザーを攻撃するために作られたゲームなども存在します。

YouTubeで子供に見せたくない動画があるのと同様に、ロブロックス内にも「子供に見せるべきではないエリア」が存在することを理解しておく必要があります。

子供を守るために設定したい「ペアレンタルコントロール」

ここまで解説したリスクは、決して避けられないものではありません。

ロブロックスには、保護者が子供のアカウントを管理するための強力な「ペアレンタルコントロール」機能が備わっています。

これらを適切に設定することで、リスクを最小限に抑え、子供にとって安全なデジタル環境を構築することが可能です。

チャットや連絡先の制限設定

まず最初に行うべきは、トラブルの入り口となりやすいコミュニケーション機能の制限です。

設定メニューの「プライバシー」タブから、チャット可能な相手を制限することができます。

デフォルトでは誰とでも話せる設定になっている場合がありますが、これを「友達のみ」または「オフ(誰とも話さない)」に変更することが可能です。

小学校低学年や、初めてオンラインゲームに触れる子供の場合は、トラブルを未然に防ぐために「チャットオフ」から始めるのが最も確実な選択肢です。

ある程度リテラシーが身についてきた段階で、リアルの友達とだけ交流できるよう「友達のみ」に緩和するなど、成長に合わせた段階的な運用が望ましいでしょう。

年齢制限とコンテンツのフィルタリング

次に、子供の年齢に見合ったゲームだけを表示させるフィルタリング設定です。

ロブロックスには「エクスペリエンスガイドライン」という基準が設けられており、コンテンツの内容によって対象年齢が分類されています。

「ペアレンタルコントロール」の項目から、「全年齢」「9歳以上」「13歳以上」といった制限レベルを選択することで、過激な暴力表現や恐怖演出を含むゲームを検索結果から排除できます。

例えば、9歳未満の子供に対しては「全年齢」のみを許可することで、穏やかな内容のゲームだけがプレイ可能な状態になります。

意図せず不適切なワールドに入ってしまう事故を防ぐためにも、実年齢に合わせた厳格な設定が必要です。

課金機能の制限と履歴管理

最後に、金銭トラブルを防ぐための課金設定です。

アプリ内での無断課金を防ぐ最も有効な手段は、決済に必要なパスワードを親が管理し、子供には教えないことです。

また、クレジットカードを端末に登録したままにするのではなく、必要な分だけ「ロブロックスカード(プリペイドカード)」を購入してチャージする運用にすれば、使いすぎを物理的に防ぐことができます。

さらに、設定画面の「ペアレンタルコントロール」内には、月ごとの課金上限額を設定する機能や、過去の購入履歴を確認する機能もあります。

これらを活用し、定期的に利用状況をチェックすることで、万が一不正な動きがあった際にも早期に発見することが可能です。

リスク管理ができれば「教育的なメリット」も大きい

ここまでリスクと対策について解説してきましたが、適切な管理さえ行えば、ロブロックスは子供の才能を伸ばす非常に優れた教育ツールになります。

ロブロックスには「Roblox Studio」という無料の開発ツールが用意されており、これを使うことで誰でもオリジナルのゲームを作成・公開することができます。

ここでは「Lua(ルア)」という実際の開発現場でも使われるプログラミング言語が採用されており、
ゲーム作りを通じて、楽しみながらコーディングの基礎や、論理的思考力を自然と身につけることができるのです。

実際に、海外ではSTEM教育(科学・技術・工学・数学)の一環としてロブロックスが導入されている事例も多く、プログラミング学習の入り口として高く評価されています。

また、自分で作ったアバターやワールドを友達に見せたり、共同で制作を行ったりするプロセスは、デジタル空間でのコミュニケーション能力や協調性を育みます。

子供のうちから、親の管理下で安全にデジタルコンテンツに触れ、デジタルリテラシーや創造性を養うことは、将来的に大きな資産となるはずです。

リスクを恐れて全面的に禁止するのではなく、ルールを決めて安全を確保した上で、子供の好奇心をポジティブな学習機会へと転換していく視点が重要です。

まとめ

ロブロックスは「危ない」という一面も確かにありますが、それは自由度の高さゆえの副作用でもあります。

保護者が「チャット制限」や「課金管理」などのペアレンタルコントロールを適切に設定し、正しいリテラシーを持って接すれば、子供の創造性を育む素晴らしい教育ツールになります。

リスクを恐れて遠ざけるのではなく、親子でしっかりとルールを作り、安全な環境を整えることが何より大切です。

一方で、学校行事や企業イベントなど、より厳格な安全性が求められるシーンでは、不特定多数が介入できない「クローズドなメタバース」という選択肢が最適解となります。

家庭での利用か、組織での利用か。 それぞれの用途に合わせて最適なプラットフォームを見極め、安全で快適なデジタル体験を実現しましょう。

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